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スポット市場
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May 24, 2026May 23, 2026May 23, 2026May 11, 2026January 25, 2026長期脱炭素電源オークション
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May 23, 2026May 22, 2026January 25, 2026中長期市場
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東京電力パワーグリッド、3月に初の出力制御を実施 GW中には過去最大を記録
東京電力パワーグリッドは、2026年3月1日、再生可能エネルギーの発電設備に対する出力制御を同社管内で初めて実施したと発表しました。今回の実施規模は184万kWに上り、これにより日本国内の一般送配電事業者10社すべてが出力制御を経験したことになります。
長期脱炭素電源オークション
長期脱炭素電源オークションは、脱炭素電源の新規投資を促進するため2023年度から開始された入札制度です。実需給の4年前に単年度の供給力を確保する「容量市場」だけでは、巨額の初期投資を伴う新設電源の投資回収の予見性を確保することが困難でした。そのため、本オークションでは落札電源に対して原則20年間にわたり固定費水準の容量収入を保証し、投資を後押しする仕組みとなっています。
出力10万kW以上の脱炭素電源の新設・リプレース案件が対象です。具体的には、水素・アンモニアの混焼・専焼、蓄電池、揚水発電、原子力、バイオマス発電などが含まれており、直近の募集からは長期エネルギー貯蔵システム(LDES)も追加されました。
現在のシステムと課題電源種混合で入札を実施し、落札すれば長期の固定費回収が見込める一方、運用中に卸電力市場などで得た「他市場収益の9割」を国に還付することが求められます。
しかし、この「9割還付ルール」に対しては、発電事業者から「創意工夫による収益確保のインセンティブが削がれる」と指摘されています。実際、初回の入札では蓄電池や揚水以外の案件が少なく、政策が意図したほど新設投資を強く後押しできていない現状があります。さらに、昨今のインフレ(建設費や金利の上昇)によるコスト増も投資判断を難しくする要因となっています。
改正しようとしていること(見直しの方向性)これらの課題を受け、資源エネルギー庁の制度検討作業部会等では、第4回入札に向けて以下の見直しが議論されています。
- 上限価格(閾値)の見直し: インフレ等の影響を踏まえ、応札価格の上限を引き上げる検討。
- 事業者のニーズを踏まえた改良: 単なる固定費支援にとどまらず、事業者が創意工夫によって収益を確保しやすくなるような新たなセーフティネットの仕組みの構築など、投資を促す機能の強化。
- ルールの精緻化: 水素・アンモニアやCCS(二酸化炭素回収・貯留)案件に対する事前審査のあり方や、価格競争のあり方、落札後の市場退出ルールの整備など。
電力取引
第3回長期脱炭素電源オークション

第3回長期脱炭素電源オークション結果公表。全体の概要
電力広域的運営推進機関は2026年5月13日、2025年度を応札年度とする第3回長期脱炭素電源オークションの約定結果を公表しました。

落札価格の妥当性を経産省はどう評価したか?第4回への影響は
長期脱炭素電源オークションは、2050年のカーボンニュートラル実現と将来にわたる電力の安定供給を両立させるため、巨額の初期投資を伴う脱炭素電源の新規建設やリプレースに対して原則20年間にわたり固定費水準の容量収入を保証する市場メカニズムとして創設されました。しかしながら、制度開始当初の第1回および第2回入札の結果を振り返ると、募集量を上回る応札があったものの、その内訳は蓄電池や揚水発電といった特定の調整力リソースに大きく偏っていました。

蓄電池の落札結果と第4回の展望
第3回長期脱炭素電源オークションでは、蓄電池に対する事業者の投資意欲は衰えることなく、激しいサバイバル競争が繰り広げられました。2026年5月13日に公表された結果によれば、リチウムイオン蓄電池の区分には152.5万キロワット、リチウムイオン以外の次世代型蓄電池の区分には120.6万キロワットという、それぞれ設定された募集上限の40万キロワットを大きく上回る応札が殺到しました。

水素専焼事業の落札結果と第4回の展望
制度開始当初の第1回入札では、水素発電の上限価格は国内の燃料関連設備等の固定費のみをベースに設定され、新設の水素10パーセント以上混焼で1キロワットあたり年間4.8万円とされました。その結果、既設火力を水素混焼に改修する案件は落札されたものの、水素専焼を含む新設案件は不落札となりました。続く第2回入札では、水素の製造や液化、貯蔵といった海外の上流設備のコストを考慮し、グリーン水素の諸元をベースに上限価格が10万円に引き上げられましたが、依然として投資回収の予見性には課題が残されていました。

バイオマス専焼事業の落札結果と第4回の展望
制度開始当初の第1回入札において、バイオマス専焼発電の上限価格は1キロワットあたり年間10万円と設定され、募集量に対する応札の結果、19.9万キロワットが落札されました。続く第2回入札においても、バイオマス専焼の上限価格は同水準の10万円に据え置かれました。しかし、昨今のインフレによる建設費や金利の上昇、為替の大幅な円安を背景に、事業者が投資回収の予見性を持つことが難しくなっており、他の電源と同様に上限価格の引き上げ等の事業環境整備が求められるようになりました。

揚水発電事業の落札結果と第4回の展望
制度開始当初の第1回入札では、揚水発電は83.8万キロワットの応札に対して57.7万キロワットが落札されました。第2回入札では蓄電池とともに激しい競争にさらされ、3時間から6時間の区分で9.8万キロワットの応札に対し落札ゼロ、6時間以上の区分で75.6万キロワットの応札に対し36.1万キロワットの落札にとどまりました。蓄電池と揚水発電の応札が突出しており、他のベースロード電源等の投資を後押しできていないという課題が浮き彫りになりました。

原子力発電事業の落札結果と第4回の展望
原子力発電は二酸化炭素を排出しないベースロード電源として極めて重要な役割を担いますが、建設リードタイムが十数年と長く、巨額の初期投資を要するため、自由化された市場環境下では投資回収の不確実性が高く、事業者が新たな投資に踏み切れないという構造的な課題を抱えていました。制度開始当初の第1回入札では新設案件への投資環境整備が主眼でしたが、続く第2回入札からは安全対策の充実による既設炉の最大限活用を促すため、新たに既設原子力の安全対策投資が支援対象に追加され、200万キロワットの募集量が設定されました。

アンモニア混焼改修火力発電事業の落札結果と第4回の展望
既設の石炭火力発電所などをアンモニア混焼へ改修する事業は、既存のインフラ設備を有効活用しながら脱炭素化を進める重要なトランジション技術と位置付けられています。制度開始当初の第1回入札では、アンモニア混焼への改修案件として77.0万キロワットが応札し、その全量が落札されました。続く第2回入札では、海外の上流設備のコストを加味し、グリーンアンモニアの諸元をベースに上限価格が1キロワットあたり年間10万円と設定され、既設火力の改修全体に対して100万キロワットの募集上限が設けられました。

LNG専焼火力発電事業の落札結果と第4回の展望
LNG専焼火力は、短期的な需給逼迫防止と将来の脱炭素化に向けたトランジション電源として特例的に募集の対象とされてきました。制度開始当初の第1回入札では、2023年度から2025年度までの3年間で600万キロワットの募集量が設定され、575.6万キロワットが落札されました。
需給調整市場
調整力とは、電力の需要(消費)と供給(発電)を常に一致させ、系統の周波数を維持するために、一般送配電事業者が用いる「柔軟に出力を増減できる能力」のことです。この調整力を広域的かつ効率的に調達するため、売り手である発電事業者やアグリゲーターと、買い手である一般送配電事業者が取引を行う場が「需給調整市場」です。
需給調整市場での取引は、指令に応じるために待機する対価である「ΔkW(デルタキロワット)」と、実際の出力増減の対価である「kWh」の2つの価値で行われます。応答時間の速さ等に応じて「一次」から「三次②」までの5つの商品区分があり、現状は三次②が実需給の「前日」、それ以外の商品が「週間(1週間分をまとめて)」の時系列で取引され、ΔkW価格の安い順に落札される仕組みです。
各種の課題に対処するため、2026年度に向けて主に以下の改正が進められています。
全商品の前日取引化と30分細分化:週間取引であった全商品を「前日取引」へ移行し、30分コマ単位に変更することで事業者の応札リスクを低減させ、応札量を増やします。
- 募集量の適正化(削減):コスト高騰を防ぐため、一次・二次①の市場募集量を現行の3σ(シグマ)相当から1σ相当へと削減し、不足分は市場外の余力活用契約などで補完する運用にします。
- 上限価格の引き下げ:一次・二次①等の上限価格を現行の19.51円/ΔkW・30分から15円へ引き下げ、競争状況の改善が見られない場合は段階的に7.21円まで引き下げる方針です。
- 「同時市場」の創設検討:中長期的には、電力(kWh)と調整力(ΔkW)の取り合いや非効率を防ぐため、両者を同時に最適化して約定させる新たな「同時市場」の構築が進められています。
Topics

制度見直しを議論:第1回 電力安定供給ワーキンググループ(2026年5月13日)
経済産業省・資源エネルギー庁は2026年5月13日に電力安定供給ワーキンググループ(WG)を立ち上げ第一回会合を開きました。これは、総合資源エネルギー調査会次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会の下に設置され、座長は大橋弘・東京大学大学院教授です。
非化石価値取引
「非化石価値」とは、再生可能エネルギーや原子力など、化石燃料を使わない電源が持つ、CO2を排出しない「ゼロエミ価値」やエネルギー自給率向上に資する環境価値のことです。この価値を抽出して取引可能にしたものが「非化石証書」であり、発電所の所在地や電源種別などの情報が付与された「トラッキング付非化石証書」は、国際的イニシアチブであるRE100などにも活用できます。
類似の仕組みとして、民間機関が再エネの環境価値を認証する「グリーン電力証書」や、省エネ等による温室効果ガスの排出削減・吸収量を国が認証する「J-クレジット」があります。これらに対し非化石証書は、電気の環境価値に特化した国の制度です。また「GX-ETS」は2026年度から本格稼働する排出量取引制度で、CO2の排出量そのものに応じて排出枠の調達や保有を義務付ける制度であり、環境価値を購入して再エネ化を主張する非化石証書とは目的や仕組みが異なります。
非化石証書の取引には、FIT電源由来の「FIT証書」を扱う「再エネ価値取引市場」と、非FIT電源由来の「非FIT証書」を扱う「高度化法義務達成市場」があります。オークションは年4回実施され、再エネ価値取引市場では小売電気事業者のほか需要家や仲介事業者も参加し、マルチプライス方式で購入します。一方、高度化法義務達成市場は主に小売電気事業者が参加し、シングルプライス方式で取引されますが、非FIT証書の大半は発電事業者と小売・需要家との間の相対取引で売買されています。
非化石価値取引を巡っては様々な課題があります。FIT証書のオークションでは供給量が需要を大きく上回り、約定価格が下限価格(0.4円/kWh)に張り付いています。需要家が安価に証書を調達できるため、発電事業者との間で長期の再エネ調達契約(PPA)を結ぶ意欲が削がれている点が問題視されています。また、非FIT証書も下限価格(0.6円/kWh)近辺での約定が多く、近年の物価高騰を踏まえると、再エネ電源の維持・拡大へのインセンティブとして実質的な価値が目減りしています。
これを受け資源エネルギー庁は、FIT証書の下限価格の引き上げや上限価格の是非を再検討しています。同時に、非FIT証書の下限価格を2028年度には0.8円/kWhへ引き上げる方針を示すなど、再エネ価値の適正な価格形成と投資促進に向けた制度改正を進めています。
最新の議論

制度見直しを議論(第1回 次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 電力安定供給ワーキンググループ(2026年5月13日))
予備電源制度は、電力自由化の進展や再生可能エネルギーの導入拡大によって電源投資の予見性が低下し、高経年火力の休廃止が急速に進む中、将来の供給力不足を防ぐためのセーフティネットとして創設されました。容量市場では想定されていない大規模災害による電源の脱落や想定外の需要急増などが発生した際に、休止中の電源を稼働させて供給力を補うことを目的としています。
分散型エネルギー推進戦略

リソースアグリゲーション、日本発の「ERAB」国際規格が発行、分散型エネルギーの活用加速へ
経済産業省は、2026年4月9日、日本が主導して策定を進めてきた「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス(ERAB)」に関する国際規格(IEC SRD 63443-1)が発行されたと発表しました。ERABは、太陽光発電や蓄電池といった点在する「分散型エネルギーリソース(DER)」を束ね、あたかも一つの発電所のように機能させて電力の供給力や調整力を提供する仕組みです。これまでの電力システムは供給側が需給バランスを調整してきましたが、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、需要家側のリソースを活用する重要性が高まっています。

分散型エネルギー推進戦略ワーキンググループ 、DERの最適活用とトータルコスト抑制に向けて議論
経済産業省は、総合資源エネルギー調査会の下に新たに「分散型エネルギー推進戦略ワーキンググループ(WG)」を設置し、再生可能エネルギーの主力電源化と電力システムの安定化に向けた議論を本格化させました。そこで、本記事では、前半で、第1回から第3回までのWGでの議論の内容を振り返ります。この議論を踏まえたうえで、後半では、低圧リソースアグリゲーションビジネスの主流化に向けた今後の課題と展望を考えてみたいと思います。






