出光興産、米Thea Energyへ出資 ステラレーター型核融合発電の商業化動向を調査

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出光興産は、2026年5月28日、米国の核融合スタートアップThea Energy Inc.への出資を発表しました

Thea Energyは、米プリンストン大学プラズマ物理学研究所(PPPL)の技術を背景に設立されたスタートアップで、核融合炉の一種である「ステラレーター方式」の開発を進めています。核融合は、重水素や三重水素など軽い原子核同士を融合させることで巨大なエネルギーを得る技術で、発電時のCO₂排出が極めて少ない点が特徴です。核分裂型の原子力発電とは異なり、連鎖反応を伴わず、運転停止時には反応も速やかに停止するとされています。

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平面コイルとデジタルツインで実用化狙う

ステラレーター方式は、複雑な磁場コイルのみで高温プラズマを閉じ込める構造を採用しており、長時間の安定運転に適した方式として知られています。一方で、従来はコイル形状や設計の複雑さが課題となり、設備コストや保守負担の大きさから実用化のハードルが高いとされてきました。

Thea Energyは、平面状の電磁コイルを独自に組み合わせることで、従来型よりも構造を簡素化したステラレーター装置を開発しているとしています。さらに、デジタルツイン技術を活用した磁場制御によって、安定した磁場形成と運転維持を目指している点も特徴です。

同社は、2027年以降に実証機の建設を開始し、2030年以降の商業機稼働を計画しています。出光興産は、今回の出資を通じて核融合分野の技術動向や事業化ノウハウの蓄積を進める方針です。

合成燃料や水素製造への応用も視野

出光興産は、核融合由来の大量かつ安定的な電力や熱を、合成燃料(e-fuel)、アンモニア、水素など次世代エネルギー製造へ活用する可能性を検討しているとしています。高温熱源として産業用途への応用も期待されており、製油所や化学プロセスなど既存事業との接点も意識した動きとみられます。

世界的には近年、民間主導による核融合開発投資が急速に拡大しています。日本政府も「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」を掲げ、2030年代の発電実証を目標に官民連携を進めており、エネルギー安全保障や脱炭素化の観点から関連技術への関心が高まっている状況です。

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