Jパワーの肥薩ウインドファーム、129MW級風力発電計画に環境省、環境保全措置を要請
Jパワーの肥薩ウインドファーム、129MW級風力発電計画に環境省、環境保全措置を要請
環境省は、2024年1月19日、「(仮称)肥薩ウインドファーム環境影響評価準備書」に対する環境大臣意見を経済産業大臣へ提出したと発表しました。
本事業は、電源開発株式会社(J-POWER)が熊本県水俣市、鹿児島県出水市および伊佐市において計画する大規模陸上風力発電事業です。対象事業実施区域は約3,511haに及び、単機出力4,300kW級の風力発電機を30基設置し、総出力129,000kWを計画しています。
騒音対策と残土処理計画の具体化を要請
環境大臣意見では、対象事業実施区域周辺に複数の住居が存在し、風車稼働時の騒音が環境基準を超過すると予測されていることから、稼働調整を含む環境保全措置の検討と実施を求めました。
また、本事業では大規模な造成工事に伴い多量の残土発生が見込まれるものの、搬出先や処理方法が十分に具体化されていないことから、残土発生量の抑制とともに、評価書作成までに搬出先や搬出時の騒音・交通影響などについて詳細な検討を行い、関係機関と調整した上で適切な処理計画を策定するよう要請しています。
クマタカへの影響評価を重視
対象区域周辺では国内希少種であるクマタカの複数ペアによる営巣が確認されており、風車との衝突リスクも高いと予測されています。
このため環境省は、専門家による検討会を設置し、営巣や繁殖状況、飛行ルート、採餌行動などを詳細に分析した上で、バードストライクや移動経路阻害への影響を評価し、必要に応じて追加的な環境保全措置を講じるよう求めました。
住民意見4,523件の大規模案件
本事業は2020年に配慮書手続きを開始し、2023年の準備書縦覧では4,523件もの住民意見が提出されました。方法書段階でも134件、配慮書段階でも87件の意見が寄せられており、地域社会の関心が極めて高い案件となっています。
九州南部における最大級の陸上風力発電計画の一つであり、再生可能エネルギー導入拡大と自然環境・生活環境保全の両立が引き続き重要な課題となりそうです。
出典:環境省 報道発表資料
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