環境省、北海道電力・九電みらいエナジーの97.6MW風力計画に環境保全意見 イヌワシや景観影響に懸念

· 風力発電事業

環境省は、2026年5月28日、北海道電力および九電みらいエナジーが計画する「(仮称)壮瞥・伊達風力発電事業」に対し、環境保全上の観点から環境大臣意見を提出したと発表しました

対象事業は、北海道有珠郡壮瞥町および伊達市で最大97,600kWの風力発電所を建設する計画です。単機出力4,200~6,100kW級の風車を最大16基設置する想定で、事業実施想定区域は約1,670haに及びます。環境影響評価法に基づく「計画段階環境配慮書」に対し、環境大臣が経済産業大臣へ意見を提出した形です。

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騒音や猛禽類への影響を指摘

環境大臣意見では、想定区域周辺に複数の住居が存在することから、風車稼働時の騒音やシャドーフリッカー(風車影)の影響について、適切な調査・予測・評価を行うよう求めました。住居との十分な離隔確保などにより、生活環境への影響低減を図る必要があるとしています。

また、区域周辺では国内希少種のイヌワシやオジロワシの生息が確認されているほか、ノスリなど猛禽類、ガン類、ハクチョウ類の渡り経路となる可能性も指摘されました。専門家の助言を踏まえ、鳥類への影響回避策を検討するよう求めています。

支笏洞爺国立公園への景観配慮も

想定区域周辺には支笏洞爺国立公園が位置しており、「オロフレ峠展望台」や有珠山ロープウェイ周辺など主要眺望点からの景観影響についても懸念が示されました。環境省は、フォトモンタージュ作成などを通じて眺望景観への影響を予測・評価し、改変回避や低減措置を求めています。

再エネ導入拡大が進む一方で、希少生物や自然公園景観との調和が各地で論点化しており、今後の風力開発では立地選定や環境配慮の重要性がさらに高まりそうです。

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