SolarPower Europe、EU屋根置き太陽光の実発電量過小評価を指摘 2025年は410TWh規模に達する可能性

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欧州太陽光業界団体SolarPower Europeは2026年、EU域内における屋根置き太陽光発電の実際の発電量が、公的統計より大幅に高い可能性があるとの分析を発表しました。同団体は、2025年のEU屋根置き太陽光による実発電量が約410TWhに達する一方、従来統計では約275TWh程度しか計上されていないと指摘しています。

分析では、小規模分散型PVの急増に対して、各国の統計収集や系統計測体制が追いついていないことが背景にあるとされました。特に住宅用・商業用のbehind-the-meter型設備では、系統へ逆潮流しない自家消費分の把握が難しく、実際の発電量が過小集計される傾向が強まっているようです。

分散型PV拡大で統計と実態に乖離

EUでは近年、電気料金高騰やエネルギー安全保障問題を背景に、住宅屋根や工場屋根への太陽光導入が急増しています。ドイツ、オランダ、スペイン、イタリアなどでは数kW〜数十kW級の分散型PVが大量導入されており、従来の大規模発電所中心の電力統計では捕捉が難しくなっています。

SolarPower Europeは、スマートメーター普及率や配電網データ、インバーター稼働データなどを組み合わせることで、従来統計より実態に近い推計が可能になるとしています。

また、EU全体では2025年に64GW超の新規太陽光導入が見込まれる一方、住宅向け補助金縮小や金利上昇によって成長率自体は鈍化しつつあります。それでも太陽光は、夏季にはEU最大の単一電源になる時間帯も増えている状況です。

系統運用や市場価格への影響も拡大

分散型PVの実発電量が統計以上に大きい場合、昼間の卸電力価格低下や系統需給への影響も想定以上となる可能性があります。特に春季・夏季の日中には、ネガティブプライスや系統混雑が発生しやすくなり、蓄電池やデマンドレスポンスの重要性がさらに高まるとみられます。

加えて、分散型電源の実態把握精度が低いままでは、系統計画や容量市場設計にも影響が及ぶ可能性があり、欧州では配電レベルでのリアルタイム可視化強化が重要テーマになりつつあります。

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