シンガポール、初のSAF入札開始 2027年の混合義務化に向け市場形成を本格化
シンガポール、初のSAF入札開始 2027年の混合義務化に向け市場形成を本格化
シンガポール・サステナブル・アビエーション・フューエル・カンパニー(SAFCo)は、2026年5月21日、同国向けとして初となる持続可能航空燃料(SAF)の調達入札を開始したと報じられました。
今回の入札は試験的な調達量を対象としており、シンガポール政府が2027年から導入を予定するSAF混合義務化制度を見据えた市場整備の一環となります。混合率は1%から開始される予定で、当初予定されていた2026年開始から延期されたました。背景には米国・イラン情勢悪化によるエネルギー市場混乱などがあるようです。

入札価格の指標には、Argusが公表するSAF価格評価が活用されるとみられており、アジア地域におけるSAF価格形成の透明化にもつながる可能性があります。
アジア航空ハブで進む脱炭素燃料導入
シンガポールはアジア有数の航空・石油ハブであり、チャンギ国際空港を中心に年間数千万旅客を抱える国際航空拠点です。
SAFは、廃食油、動植物油脂、バイオマス、e-fuelなどを原料とする次世代航空燃料で、従来のジェット燃料と比較してライフサイクル全体でCO2排出削減効果が期待されています。一方で、価格は従来燃料の数倍に達するケースも多く、供給量不足や長期オフテイク契約の確保が課題となっています。
欧州では「ReFuelEU Aviation」により段階的なSAF混合義務化が始まっており、アジアでもシンガポールが先行して制度化を進める形です。
日本でも制度設計加速の可能性
日本でも経済産業省や国土交通省がSAF導入拡大を進めており、2030年時点で国内航空燃料需要の10%をSAFへ置き換える目標を掲げています。
ただ、日本ではまだ価格指標や調達市場の形成が発展途上にあり、今回のシンガポールのような国主導の調達・混合制度設計は、今後の日本市場にも参考になる可能性があります。航空会社だけでなく、製油所、商社、空港、電力・水素事業者を巻き込んだサプライチェーン構築が求められそうです。
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