【深堀り解説】石炭か再エネか?Part1二項対立の不毛な議論は終らせよう。定量的な比較分析で科学的な議論を
【深堀り解説】石炭か再エネか?Part1二項対立の不毛な議論は終らせよう。定量的な比較分析で科学的な議論を
アワリーマッチング推進協議会は現在タイ・バンコクにおいて、アワリーマッチングの普及に向けた関係者との協議を進めています。
タイでも日本でも共通して議論されているのが、「再エネを拡大すべきか、それとも石炭やLNG火力を維持すべきか」という論点です。中東情勢の不安定化により、LNGや石油の供給リスクが改めて認識される中、エネルギー安全保障への関心は急速に高まっています。

本当に議論すべきなのは電源種ではなく電源構成
しかし、「石炭か再エネか」という二項対立は本質的ではありません。再エネだけで全時間帯・全地域の需要を賄うことは現時点では容易ではありません。
一方で、化石燃料への依存を固定化すれば、燃料輸入リスクやCO2排出、電気料金上昇などの課題が残ります。重要なのは特定の電源種を支持することではなく、どの電源をどの程度組み合わせると社会全体として最適になるのかを考えることです。
脱炭素・コスト・エネルギー安全保障の同時最適化
電力システムを考える上では、少なくとも3つの指標を同時に評価する必要があります。

第一にCO2排出量、第二に固定費や燃料費を含めた総コスト、第三に燃料調達やサプライチェーンを含めたエネルギー安全保障です。
例えば再エネ比率を高めれば排出量は減少しますが、蓄電池や送電網増強のコストが発生します。逆に火力発電を維持すれば安定供給に寄与する一方で燃料調達リスクが残ります。
これらは相反する変数であり、単純な善悪論ではなく定量的な最適化問題として扱うべきです。
必要なのは感情論ではなく科学的なモデル
これからのエネルギー政策に必要なのは、「再エネ推進か石炭維持か」といった政治的スローガンではありません。時間帯別需要、電源構成、燃料価格、CO2排出量、供給リスクを統合的に評価し、将来の最適な電源構成を見つける科学的なモデルです。エネルギー政策は思想ではなく最適化の問題であり、数字に基づく議論が求められています。
Part2.3ではその手法を解説します。
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