長大とグリーン電力エンジニアリング、野村ダム新水力発電事業の候補者に特定 997kW小水力を2030年運開へ

· 水力発電

株式会社長大は、2025年12月8日、株式会社グリーン電力エンジニアリングと共同で応募した「野村ダム新水力発電所設置・運営事業」について、国土交通省四国地方整備局肱川ダム統合管理事務所から事業候補者に特定されたと発表しました

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計画地は愛媛県西予市の野村ダムで、未利用放流水を活用した最大出力997kWの小水力発電所を新設します。2028年2月頃の着工、2030年4月の運転開始を目標としています。

未利用放流水を活用した小水力発電

野村ダムは、肱川水系に位置する重力式コンクリートダムで、1982年に完成しました。堤高60m、堤頂長300m、総貯水量1,600万立方メートル、有効貯水容量1,270万立方メートルを有しています。

現在も最大出力665kWの管理用発電所が稼働していますが、毎秒約13立方メートルの未利用放流水が存在しており、今回の事業ではこの未利用エネルギーを活用します。

近年、既設ダムを活用した小水力発電は、新規ダム建設を伴わず再エネ供給量を増やせる手法として注目されています。治水・利水機能を維持しながら発電機能を追加することで、インフラの多目的利用を進める狙いがあります。

「ハイブリッドダム」モデルを推進

今回の事業は、国土交通省が推進する「ハイブリッドダム」モデルの一環として位置づけられています。ハイブリッドダムは、従来の洪水調節や利水機能に加え、再エネ発電や地域振興など複数機能を組み合わせる新しいダム活用モデルです。

長大は、建設コンサルタントとして培った技術力を活かし、設計業務や許認可申請業務を担当します。一方、グリーン電力エンジニアリングは再エネ発電事業のノウハウを活用し、共同で事業化を進める計画です。

国内では、FIT制度を活用した大規模太陽光開発に加え、地域分散型の小水力や既存インフラ活用型再エネへの関心が高まっています。特に小水力は、出力変動が比較的小さく安定運転が可能な再エネとして再評価が進んでおり、地域エネルギー活用や脱炭素化の両面で導入拡大が期待されそうです。

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