パシフィコ・エナジー、東京エリアでフルマーチャント型蓄電所が稼働 補助金非依存で系統用蓄電池事業を拡大

· 蓄電池事業

パシフィコ・エナジー株式会社は、2025年12月9日、東京エリアにおいて自社開発した系統用蓄電所「パシフィコ・エナジー小金井蓄電池プロジェクト」の商業運転を開始したと発表しました

同プロジェクトは、出力約2MW、蓄電容量約10MWhの系統用蓄電所で、2025年5月に建設を開始。補助金を活用せず、自己資金のみで開発した「フルマーチャント型」案件である点が特徴となっています。

Section image

卸電力市場・需給調整市場へ参加

今回稼働した蓄電所は、卸電力市場(JEPX)や需給調整市場、容量市場へ参加し、電力価格変動への対応や調整力供出を行う計画です。

フルマーチャント型は、長期固定収入契約を持たず、市場価格に応じた収益で運営するビジネスモデルを指します。近年、日本国内でも系統用蓄電池市場が拡大していますが、多くは補助金や固定収入を組み合わせた案件が中心であり、完全な市場収益型案件はまだ限定的です。

パシフィコ・エナジーは、2022年以降に蓄電池市場へ本格参入し、北海道・九州での運用実績を積み重ねてきました。今回の東京エリア参入により、3エリアでの市場運用体制を構築した形となります。

2030年までに660MW・2.9GWh導入へ

同社は、2030年までに約660MW、2.9GWh規模の蓄電池導入を進める方針を示しています。今後は高圧・特別高圧向け系統用蓄電池に加え、太陽光発電所との併設型蓄電池の全国展開も進める計画です。

国内では再エネ比率上昇に伴い、昼間の太陽光余剰や需給変動への対応が課題となっており、蓄電池による調整力需要が急速に高まっています。特に東京エリアでは電力需要規模が大きく、市場価格変動幅も比較的大きいため、蓄電池運用事業者にとって重要市場の一つとされています。

パシフィコ・エナジーは、これまで国内累計1,293MW(DCベース)の太陽光発電所を開発しており、再エネ発電と蓄電池を組み合わせた事業モデル強化を進めています。市場型蓄電池の普及が進むことで、再エネ主力電源化に向けた系統柔軟性向上も期待されそうです。

一般社団法人アワリーマッチング推進協議会の運営する電力・脱炭素無料ニュースサイト

Section image