日本風力サービスの鹿児島県出水ウィンドファーム60.2MW風力発電計画。環境省、環境保全措置を要請

· 風力発電事業

環境省は、2024年11月15日、「(仮称)出水ウィンドファーム事業環境影響評価準備書」に対する環境大臣意見を経済産業大臣へ提出したと発表しました

本事業は、日本風力サービス株式会社が鹿児島県出水市で計画する陸上風力発電事業です。対象事業実施区域は約649haで、単機出力4,200~4,300kW級の風力発電機を最大14基設置し、総出力60,200kWを計画しています。

クマタカ保全に向け専門家による検討を要請

環境大臣意見では、対象区域周辺で国内希少種であるクマタカの複数ペアによる営巣が確認されていることを重視しました。

特に風力発電設備設置予定地周辺では、クマタカの追い出し行動や逃避行動など、風車との衝突リスクが懸念される飛翔行動が確認されていることから、専門家による検討会を設置し、繁殖状況やバードストライク対策、移動経路への影響評価を踏まえた環境保全措置を実施するよう求めています。

大規模造成による環境負荷低減も課題

本事業では大規模な造成工事が計画されており、環境省は切土量や盛土量を可能な限り削減し、土地改変を最小限に抑制するよう要請しました。

また、事業区域内および周辺の沢筋では、国内希少種であるコガタブチサンショウウオなど重要な両生類の生息が確認されています。このため工事計画の見直しや沈砂池設置などを通じて、水環境への影響低減を図ることも求められています。

住民意見89件が提出

準備書縦覧時には89件の住民意見が提出されました。配慮書段階では70件、方法書段階では61件の意見が寄せられており、地域の関心が高い案件となっています。

今後は環境大臣意見や鹿児島県知事意見、熊本県知事意見を踏まえた経済産業大臣勧告を経て評価書手続きへ進む見通しです。再生可能エネルギー導入拡大と希少猛禽類を含む自然環境保全との両立が引き続き重要な論点となりそうです。

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