EU理事会と欧州議会、EU-ETS2の市場安定化強化で政治合意
EU理事会と欧州議会、EU-ETS2の市場安定化強化で政治合意
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EU理事会と欧州議会は、2026年6月11日、建築物や道路輸送部門などを対象とする排出量取引制度「EU-ETS2」の市場安定化準備金(MSR)の強化に関する改正案で政治的合意に達したと発表しました。

EU-ETS2は2027年から導入予定の新たな排出量取引制度で、建物の暖房燃料や道路輸送用燃料などを対象としています。今回の合意は、市場価格の急激な変動を抑制し、制度開始時の市場安定性を高めることを目的としています。
市場への排出枠放出を大幅拡充
合意内容では、炭素価格が一定水準を超えた場合に市場へ供給する排出枠の上限を現行案の2,000万枠から4,000万枠へ引き上げます。さらに、この措置を年2回まで発動可能とし、年間最大8,000万枠の追加供給を可能とする仕組みが盛り込まれました。
また、市場流通量が2億6,000万枠を下回った場合には、段階的な市場介入を行う制度も導入され、需給逼迫時の価格高騰リスクを抑える狙いがあります。
ETS2導入に向けた制度基盤を整備
EUは2030年温室効果ガス削減目標の達成に向けてETS2の導入を進めていますが、エネルギー価格や炭素価格の急変動による社会的影響も懸念されていました。今回の市場安定化措置は、制度の信頼性向上と価格変動リスクの低減につながるとみられます。
今後はEU理事会および欧州議会による正式承認手続きを経て、改正内容が発効する見通しです。
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