電力先物取引:東京で急成長を遂げる欧州エネルギー取引所(EEX)の魅力

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欧州エネルギー取引所であるEEXは、2020年5月に日本市場において電力デリバティブのトレードレジストレーションサービスの提供を開始しました。

これは、東京商品取引所であるTOCOMが2019年9月に電力先物の取引を開始した約半年後のことになります。

開始時期はTOCOMが先行したものの、現在の市場規模には大きな差異が生じています。2025年の年間取引量を見ると、TOCOMの電力先物取引量が約4.6TWhであったのに対し、EEXの取引量は149TWhに達しています

両者を合わせた日本の電力先物市場の総取引量は約153.6TWhとなり、その中でEEXは97%という圧倒的なシェアを占めており、世界最大の電力取引プラットフォームとしての地位を日本でも確立しています。

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EEXの日本電力先物取引の特徴と強み

EEXの日本電力先物取引は、開始当初はブローカーを経由した相対取引を取引所で清算するトレードレジストレーションが中心でした。

しかし市場の発展に伴い、2025年4月22日からはセントラルリミットオーダーブックを用いたスクリーン取引、いわゆる板取引も開始されました。これにより市場の透明性がさらに高まりました。

一方でTOCOMは円建ての小口取引に強みを持ち、現物市場である日本卸電力取引所との連携サービスを通じた現渡しへの対応やヘッジ会計の適用サポートを特徴としています。

EEXは大規模な国際的トレーダーの流動性を吸収し、TOCOMは国内事業者の実需に寄り添うという異なる性格を持っています。

日本初の電力オプション取引の開始と商品詳細

EEXは2025年2月に、日本初となる電力の月間平均オプション取引を東京エリアおよび関西エリア向けに開始しました。

このオプションは、対象となる受渡月の日本卸電力取引所のスポット価格の平均値に対して決済されるアベレージプライスオプションです。

コールオプションおよびプットオプションが提供されており、行使期間終了時にインザマネーであれば自動的に行使される仕組みとなっています。

また買い手が負担するオプションプレミアムは取引成立時の一括払いではなく、満期日に最終プレミアム支払いとして精算される先物式オプションを採用しており、日々の値洗いを通じて証拠金が管理される高度な金融商品となっています。

取引量推移と会員数から見る市場の成熟度

EEXの日本電力先物の取引量は、2020年の0.6TWhから2024年には73TWh、そして2025年には149TWhへと飛躍的な成長を遂げています。

市場参加企業数も2024年12月末の89社から2025年9月末には110社を超え国内企業と外資系企業の比率が50対50という非常にバランスの取れた流動性を形成しています。

さらにEEXは日本の事業年度に合わせた年度物先物を2025年10月14日に上場させ、初日だけで280GWhの取引を記録しました。

加えて、2025年12月8日には新たに中部エリア向けの先物およびオプション商品の取り扱いも開始します。多様な商品展開と国際的な参加者の増加により、EEXは日本の電力リスク管理において不可欠な市場となっています。