【現地報告】フィリピンでエネルギー国際会議開催。アジアでもプラグインソーラー爆発的普及の兆し
【現地報告】フィリピンでエネルギー国際会議開催。アジアでもプラグインソーラー爆発的普及の兆し
私たちアワリーマッチング推進協議会は、2026年6月8日から11日にかけてフィリピン・マニラのアジア開発銀行(ADB)本部で開催されているAsia Clean Energy Forum(ACEF)2026に参加しています。
本年のACEFは「Beyond Transition: Building Secure, Resilient, Inclusive, and Intelligent Energy Systems」をテーマに掲げ、エネルギー安全保障、レジリエンス、包摂性、そしてAIを活用した知的エネルギーシステムを主要議題として開催されています。(Asia Clean Energy Forum)
現地での議論では、分散型エネルギーの拡大がもはや先進国だけの現象ではなく、新興国においても不可逆的な潮流になっていることが中心的なテーマとなっています。

ソーラーホームシステムが新興国で急拡大
アジアやアフリカの新興国では、「ソーラーホームシステム(SHS)」と呼ばれる小規模太陽光発電と蓄電池を組み合わせた分散型電源の普及が急速に進んでいます。
日本や欧州で注目されるプラグインソーラーやバルコニーソーラーと本質的には同じ流れですが、新興国では未電化地域への電力供給やディーゼル発電機代替として活用されており、その社会的インパクトは極めて大きいものがあります。
ACEFでは、従来の「大型発電所→送電網→需要家」という一方向の電力システムから、「無数の小規模電源がネットワーク化された分散型システム」への転換が繰り返し議論されています。(Asia Clean Energy Forum)
AIが分散型電源を統合する時代へ
一方で、分散型リソースが増えれば増えるほど、その運用は複雑になります。
太陽光発電、蓄電池、EV、ヒートポンプ、需要家設備などが大量に系統へ接続される中、人手だけで需給調整を行うことは現実的ではありません。
そのためACEFでは、AI、IoT、スマートグリッド、リアルタイムデータ活用を組み合わせた「Intelligent Energy Systems」が主要テーマの一つとなっています。ADB自身も、AIやデジタル技術を活用した知的エネルギーシステムの構築を重点分野として位置付けています。(Asia Clean Energy Forum)
アワリーマッチングのような時間単位での需給最適化やカーボンマッチングの考え方も、この流れの延長線上にあると言えるでしょう。
ADBが果たす役割
ACEFは、政府、電力会社、スタートアップ、金融機関、国際機関、大学など1,500人を超える関係者が集まり、アジア太平洋地域のエネルギー政策と投資の方向性を議論する場となっています。(Asia Clean Energy Forum)

ADBは従来の大型インフラ融資だけでなく、分散型エネルギー、蓄電池、地域間連系線、AI活用型エネルギー管理などの新しい分野への支援を強化しています。東南アジア全体では再エネ導入拡大に対応するため送電網整備だけでも1,000億ドル規模の投資が必要との見方も示されており、ADBの果たす役割は今後さらに大きくなるとみられます。(Eco-Business)
マニラで交わされている議論から見えてくるのは、「再エネを増やす」こと自体が目的ではなく、分散化したエネルギー資源をAIで統合し、より柔軟で強靭なエネルギーシステムを構築することが次の時代のテーマになっているということです。アジアのエネルギー転換は、いま新たな段階へ入りつつあります。
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