長期安定適格太陽光発電事業者の選定状況と課題、第79回小委員会で議論

· 小規模太陽光PPA

経済産業省は、2026年2月3日に開催された第79回再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会において、長期安定適格太陽光発電事業者の認定状況と今後の方向性を議論しました。

事業集約を目指す認定制度と支援策

国内の太陽光発電は多極分散構造にあり、事業集約と効率的運用が安定電源化への課題です。

これに対応するため、地域共生や国民負担抑制を前提に、責任ある運営主体を国が認定する長期安定適格太陽光発電事業者制度が2025年4月より開始されました。

認定要件は、地域の信頼を得られる主体であること、長期安定的な事業実施が見込まれること、固定価格買取制度に依存しない事業実施が可能であることの3点です。

認定事業者には、計画変更時の説明会をポスティングで代替できる特例や、電気主任技術者の統括制度の利用拡大、廃棄費用の積立時期の特例といった支援策が講じられます。

子会社を通じた事業実施と選定の現状

適格事業者が特別目的会社などを通じて事業を行う形態も想定されるため、親会社に認定を付与する際の要件判定も整理されました。

議決権の過半数を保有するといった密接関係者の定義に基づき、子会社等でも支援策を受けられる仕組みが確認されています。

事業者選定の状況としては、申請があった中から要件適合性が確認された3社が最初の適格事業者として認定され公表されました。

これらの事業者は自ら手がける事業のみならず、投資先の全事業に対しても法令遵守や地域共生を求めていく役割が期待されています。

目標のばらつきと金融支援に関する議論

委員会では、認定された3社の低圧太陽光設備の取得目標や達成年限が異なっている点について、国として具体的なロードマップを提示すべきとの意見が寄せられました。

セカンダリー市場が立ち上がる2030年代中盤を見据え、新規参入の判断基準となる道筋が求められています。さらに、資材高騰や金利上昇が投資判断に影響を与えている実態も指摘されました。

発電所の集約やリパワリングを後押しするため、デューデリジェンス期間中の金利固定など、金融面での新たな支援策を検討する余地があるとの議論も展開されました。

実行性向上と今後の見直しに向けた結論

これらの議論を受け、事務局は適格事業者の認定要件や支援策について、制度開始後も継続的に見直しを検討していく結論を示しました。

事業集約の進捗や認定状況をフォローしつつ、事業者のヒアリングを実施し、実態に即した支援策の強化や要件の調整を進める方針です。

また、認定事業者が責任ある担い手として評価されるよう、制度の運用状況を透明性高く発信していく重要性も確認されました。

官民が連携し、適格事業者を軸とした事業集約と再投資を進めることが、再生可能エネルギーの持続的な普及の鍵となります。

出典:第79回 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会 資料1

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