北陸電力、中崎発電所の出力を300kW増強 既設水力の高効率化を推進

· 水力発電

北陸電力株式会社は、2025年12月12日、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂にある中崎発電所の発電所出力を300kW増加し、12月11日から営業運転を開始したと発表しました

今回の出力増強により、中崎発電所の最大出力は10,500kWから10,800kWへ拡大しました。年間増加発電電力量は約90万kWhを見込み、一般家庭約330世帯分の年間使用電力量に相当します。CO2排出量削減効果は年間約370トンと試算されています。

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水車ランナ更新で既設設備を有効活用

中崎発電所は、岐阜県高山市の神通川水系蒲田川に位置する水力発電所で、1958年に運転を開始した歴史ある設備です。今回の出力増強では、水車羽根車(ランナ)の取替を実施し、水車発電機性能を最大限活用できることを確認したうえで出力変更が行われました。

水力発電所では、流体解析技術や高効率ランナの導入によって、既設設備条件を維持したまま発電効率を高める「リパワリング」が近年広がっています。新規ダム建設に比べて環境負荷や投資負担を抑えつつ、再エネ供給量を増やせる点が特徴です。

北陸電力は、2030年代早期までに再生可能エネルギー電源を2018年度比で100万kW以上増加させる目標を掲げており、既設水力の有効活用を重要施策の一つに位置付けています。

北陸電力でリパワリング拡大

北陸電力では近年、水力発電所のリパワリングや出力増強を継続的に進めています。2025年には馬場島発電所、白山発電所、明島発電所などでも出力増加や設備更新を進めており、今後も足羽発電所や白峰発電所など複数案件が予定されています。 (力電)

水力発電は、天候依存度が比較的低く、調整力や慣性力を持つ安定型再エネとして再評価が進んでいます。特に太陽光や風力の大量導入が進む中、既設水力の高効率運用は、系統安定化や脱炭素電源拡大の両面で重要性を増しています。

既設設備の改修による出力増強は、国内で開発余地が限られる大型水力分野において、追加的な再エネ供給力を確保する現実的な手法として導入が広がりそうです。

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