第3回予備電源募集、目安価格を14860円に設定へ 第1回電力安定供給ワーキンググループで制度詳細を議論
第3回予備電源募集、目安価格を14860円に設定へ 第1回電力安定供給ワーキンググループで制度詳細を議論
第1回電力安定供給ワーキンググループの開催と予備電源制度の目的
2026年5月13日に開催された第1回次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会電力安定供給ワーキンググループにおいて、予備電源制度の第3回募集に向けた詳細な制度設計が議論されました。
予備電源制度は、大規模災害等による電源の脱落や事前の予測が困難な需要の急増によって供給力が不足する事態が生じた際に、平時は休止している電源を稼働させることで電力の安定供給を確保するための重要な枠組みです。
対象となるのは、容量市場で安定電源に区分される10万キロワット以上の火力電源であり、かつ容量市場のメインオークションにおいて2年連続で不落札もしくは未応札となった電源などに限定されています。
2027年度および2028年度を対象とした第3回募集に向けては、現在の容量市場の運用を大きく変更しない方針が示されていることから、予備電源制度の大枠も維持しつつ、募集要件の具体的な論点について調整が進められました。

第3回募集における目安価格の引き上げと対象電源の据え置き
第3回募集における事業者への目安価格の設定について、過去の応札状況を踏まえた見直しが提案されました。初回の募集では目安価格が低く応札がなかった一方で、第2回募集では目安価格を引き上げた結果、複数の応札がありました。
このため第3回募集においても容量市場メインオークションの上限価格の平均値を参照することとされましたが、より直近の市場動向を反映させるため、過去3回分となる第4回から第6回の平均値である1キロワットあたり14860円に設定することが提示されました。
また、対象となる電源の要件については、対象を拡大することで事業者が容量市場から退出することを後押ししてしまうインセンティブとならないよう留意する必要があります。
そのため、第3回募集では対象電源の要件を第2回募集と同じ枠組みで維持し、退出した電源を対象に加えるかどうかの検討は、容量市場の見直しと一体的に第4回募集に向けて継続的に議論されることとなりました。
調達方式と監視等委員会からの建議事項を受けたコスト算入の緩和
落札電源を決定する調達方式については、対象電源が限られており個別電源の事情を考慮しやすくするため、これまでと同様に事業者の提案に基づく総合評価方式が採用されます。価格評価に加えて、休止状態を適切に維持できるかといった技術面での評価も行われます。
さらに、電力・ガス取引監視等委員会から経済産業大臣宛てに行われた建議を踏まえ、応札価格に織り込むことが認められるコストの範囲が改定されました。具体的には、立ち上げプロセスにおいて電源を稼働させるために必要不可欠な修繕や経年改修費などの資本的支出について、必要最小限の範囲で応札価格に織り込むことが明確に認められました。
加えて、電源の休止措置期間中に継続的に発生する発電側課金についても、新たに費用として応札価格への織り込みが認められることとなり、事業者が予備電源を維持しやすい環境整備が図られました。
短期立ち上げプロセスの見直しと今後のスケジュール
休止状態から実需給までの3か月程度の期間で稼働が求められる短期立ち上げ電源に関するプロセスについても見直しが議論されました。
これまでは一般送配電事業者によるキロワット公募などが立ち上げプロセスとして想定されていましたが、これが暫定的な措置であるとの位置づけに鑑み、今後は新たに検討が進められている短期供給力確保策などへの応札を想定する方針が示されました。
最後に第3回募集の具体的なスケジュール案が示され、過去の実績や審査等に必要な手続き期間を考慮し、2026年度の夏頃から募集手続きを開始して、同年冬頃に落札電源を決定するという進行計画が確認されました。
これにより、万が一の電力需給ひっ迫に備えるための予備電源の確保に向けたプロセスが、新たな基準のもとで本格的に始動することになります。
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