台湾研究チーム、洋上浮体式太陽光の優位性分析を発表 陸上型比で発電量12%増の可能性

· 再エネ,太陽光発電

米国物理学協会(AIP Publishing)は、2026年5月19日、学術誌「Journal of Renewable and Sustainable Energy」において、陸上太陽光発電と洋上浮体式太陽光発電(OFPV:Offshore Floating Photovoltaics)の環境性能を比較した研究論文を発表しました

論文は、台湾・国立台北科技大学(National Taipei University of Technology)の研究チームによるもので、土地制約の大きい地域における再生可能エネルギー拡大策として、洋上浮体式太陽光の有効性を分析しています。

研究では、台湾初の大規模商用OFPV設備を対象に、従来型の陸上太陽光発電との比較評価を実施しました。その結果、洋上浮体式太陽光は同条件下で生涯発電量が約12%高くなる可能性があるとしています。

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水面冷却効果で発電効率向上

研究チームは、洋上浮体式太陽光の優位性について、水面による冷却効果を主要因として挙げています。

一般に太陽光パネルは高温環境下で発電効率が低下しますが、水面付近では周囲温度が比較的低く保たれるため、パネル温度上昇を抑制できるとしています。

その結果、同じ設備容量でも年間発電量が増加し、ライフサイクル全体でのCO2削減効果も高まる可能性があると分析しています。

また、土地利用競合を回避できる点も重要な特徴として挙げられています。特に台湾のように国土制約が大きい地域では、陸上太陽光用地確保が難しくなっており、水面利用型再エネへの関心が高まっています。

アジアを中心に導入拡大も

浮体式太陽光は近年、中国、日本、韓国、台湾、東南アジアなどを中心に導入が拡大しています。

特にダム、貯水池、工業用水池などを活用した内水面型FPVに加え、洋上型OFPVについても実証や商用化が進み始めています。

一方で、塩害、波浪、台風耐性、メンテナンスコスト、海洋生態系影響など、技術課題も残されています。

研究チームは、洋上浮体式太陽光が土地制約地域における再エネ拡大手段として有望である一方、今後は環境影響評価や長期耐久性分析も重要になるとの見方を示しています。

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