インド、地熱発電450GWの潜在力評価を公表 産業熱・電力需要の脱炭素化に期待

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Project InnerSpaceは、2026年5月、インドのシンクタンクCEEW(Council on Energy, Environment and Water)との共同分析結果を発表しました。報告書では、インド国内に約450GWの地熱発電ポテンシャルが存在する可能性を示しました。

分析では、地下の高温熱資源を活用する地熱発電に加え、産業用熱需要や地域冷暖房への応用可能性も評価。インド全体では11,000GW規模の地熱熱利用ポテンシャルがあると整理されており、特にヒマラヤ地域、西部火山帯、深部堆積盆地などが有望エリアとして挙げられています。

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地熱発電は、太陽光や風力と異なり24時間連続運転が可能なベースロード型再生可能エネルギーとして位置付けられており、AIデータセンターや産業電化の拡大に伴う電力需要増加への対応策としても注目が集まっているようです。

深部地熱資源の開発技術に注目

今回の分析では、従来型の温泉地熱だけでなく、Enhanced Geothermal Systems(EGS:人工地熱貯留層)など新しい掘削技術の普及を前提に試算が行われました。

EGSは、高温岩体へ人工的に水を循環させ蒸気を回収する技術で、米国エネルギー省(DOE)やGoogle出資企業Fervo Energyなども商用化を進めています。従来の地熱開発では適地が限定されていましたが、深部掘削や水平坑井技術を用いることで、利用可能地域が大幅に拡大する可能性があるとみられています。

インドでは近年、製造業振興政策やデータセンター建設拡大により電力需要が急増しており、出力変動の少ない再エネ電源への関心が高まっています。地熱発電は系統混雑の緩和や天然ガス代替熱源としての活用も期待されそうだ。

24時間型再エネとして導入拡大も

国際エネルギー機関(IEA)などは、世界的な電力需要増加の中心としてデータセンター、AI、電化需要を挙げており、24/7 Carbon Free Energy(24時間カーボンフリー電力)への関心も拡大しています。

こうした中、地熱発電は長時間蓄電池や原子力、水力と並び、時間一致型の脱炭素電源として位置付けられるケースが増えている。特に再エネ出力変動の大きい新興国では、系統安定化と脱炭素を同時に進める選択肢として注目が広がる可能性があります。

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