長野県、大鹿村で非常時マイクログリッド実証 水力発電から約250戸へ送電成功

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長野県は、2026年3月22日、下伊那郡大鹿村の大鹿発電所において、水力発電所から地域へ直接送電する「非常時マイクログリッド」の公開実証試験を実施したと発表しました。

今回の実証では、大規模災害による停電を想定し、既存の配電線を活用して地域へ緊急送電を実施しました。避難施設となる小学校を含む約250戸への送電に成功し、地域内電源による災害対応能力を検証しました。

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水力発電を活用した地域レジリエンス強化

非常時マイクログリッドは、系統停電時に地域内の発電設備と配電網を独立運転させる仕組みです。今回の取り組みでは、地域に存在する水力発電所を活用し、送配電事業者の既存インフラを利用して電力供給を行いました。

近年は、地震や豪雨などによる長期停電リスクが高まる中、地域分散型エネルギーシステムへの関心が拡大しています。特に水力発電は、天候変動の影響を比較的受けにくく、非常時の安定電源として期待されています。

分散型電源と地域系統運用の実装事例に

今回の実証は、単なる非常用電源確保にとどまらず、地域内エネルギーを地域内で融通する「地産地消型電力システム」の実装事例としても注目されます。既存配電網を活用したマイクログリッド運用は、再エネ大量導入時代における系統レジリエンス向上策の一つとして位置付けられます。

また、地域水力と配電ネットワークを組み合わせた今回のモデルは、今後の地域VPP(仮想発電所)やローカル需給管理、災害対応型エネルギー政策にも示唆を与える可能性があります。

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