International Data Center Authorityが2026年グローバルデータセンターレポートを発表。普及状況と直面する課題

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International Data Center Authority(IDCA)は2026年、「2026 Global Data Center Report」を発表しました。本レポートでは、世界のデータセンター容量の急拡大、AIによる需要増加、電力インフラへの影響、セキュリティリスク、地政学的変化などについて分析しています。

詳しい情報はこちらからダウンロード可能です。

世界規模でのデータセンターの急成長と電力消費の拡大

最新の2026年グローバルデータセンターレポートによると、データセンターの世界的規模は現在67.7ギガワットに達しており、過去2年間で36パーセントという大きな成長を記録しています。

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これに伴いデータセンターが消費する電力も増加傾向にあり、2024年の1.7パーセントおよび2025年半ばの1.9パーセントから上昇し、現在では世界中の電力の2パーセントを消費するまでに至っています。

このようにデジタルインフラストラクチャは急速に進化し続けており、世界の電力需要に対して無視できない影響を与え始めています。

主要国における普及の偏りとエネルギー網への影響

データセンターの配置と消費には国ごとに大きな偏りがあり、世界最大のデータセンター拠点である米国は世界の消費量の43パーセントを占めています。

米国単独で29.2ギガワットの電力を消費しており、これは米国の国家電力消費の6パーセントに相当します。その他にも上位5カ国として、中国が8.5ギガワットで国家電力の0.8パーセント、ドイツが5.5ギガワットで国家電力の9.5パーセント、英国が2.0ギガワットで国家電力の5.8パーセント、そして日本が1.7ギガワットで国家電力の1.5パーセントをそれぞれ消費しており、各国のエネルギー網に対する負荷の度合いに明確な違いが見られます。

物理空間とサイバー空間が交錯するセキュリティ上の脅威

これまでの歴史では、物理的なセキュリティはサイバーセキュリティのルールの下位に置かれることがありましたが、現在では業界のリーダーたちは両方の領域を包括的なセキュリティ戦略の同等な柱として認識しています。

クラウドには物理的な住所が存在するという現代の現実を背景に、敵対者はデジタルな攻撃と物理的な攻撃の境界を完全に曖昧にする非対称な戦術を活用するようになっています。

ネットワーク防御を破るために破壊的なマルウェアを展開する場合でも、重要な変電所を物理的に無効化するために武装ドローンを使用する場合でも、最終的な目的はデータセンターのミッション遂行を完全に破壊または妨害することであり、新たな防衛策が求められています。

AI技術の導入によるインフラの変革と投資のジレンマ

現在、人工知能はデータセンターを根本から変革しようとしており、大幅な新規キャパシティを追加するだけでなく、データセンターをより効率的かつ安全で持続可能なものにすると予測されています。

その結果、ほぼすべてのデータセンター開発者は「AIセンター」と呼ばれる施設の構築について検討する必要に迫られています。

しかし、新たなAIセンターに対してギガワット規模のビジョンや数百億ドルから数千億ドル規模の莫大な投資が必要になるのかという問いが生じており、開発者や投資家にとって大きな課題となっています。

エネルギー制約と地政学的変化を見据えた将来の方向性

デジタルインフラストラクチャは現在、AIの普及に加えてエネルギーの制約や地政学的な変化によって引き起こされる新たな段階に突入しています。

将来の投資や運用、そして国家戦略を策定する意思決定者にとって、グローバルな容量や接続性だけでなく、直面する様々なリスクを明確に把握することが不可欠です。

戦略を調整し、インフラの回復力を強化しながら自信を持って規模を拡大していくことが、今後のデータセンター産業において求められています。

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