JCLP、太陽光パネル循環利用の制度整備を提言

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日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)は22日、太陽光パネルを起点としたサーキュラーエコノミーの実現に向けた提言書を公表しました。再生可能エネルギーの主力化が進む中、2030年代以降に本格化すると見込まれる使用済み太陽光パネルの大量発生を見据え、導入拡大と資源循環を同時に成立させる制度整備を政府に求める内容です。

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太陽光発電は脱炭素の中核電源として導入が進んでいますが、パネルや主要部材の多くを海外に依存している点や、廃棄段階での環境負荷、リサイクル体制の未整備といった課題を抱えています。提言は、現行の廃棄物処理制度やFIT制度下の費用積立だけでは、循環利用の実装には不十分だと指摘しています。

提言の柱の一つが、太陽光パネルのリユース促進です。使用済みであっても一定の性能を維持するパネルが存在することを踏まえ、再使用の可否を判断する評価基準や流通ルールの整備が必要だとしています。現状ではリユースに関する基準が限定的で、市場形成が進みにくい状況にあるとしています。

また、リサイクル段階については、回収されたパネルから得られるガラスや金属などを再生材として活用する市場の形成が不可欠だとしています。単なる廃棄処理ではなく、再生材に経済的価値を持たせることで、事業者や自治体が循環に参加しやすい仕組みを構築すべきだと提言しています。

さらに、全国規模での回収・再資源化スキームの構築も重要な論点として挙げられています。発電所の立地や自治体ごとの対応に依存する現行の枠組みでは、将来的な大量廃棄に対応できない可能性があるとして、広域的な回収体制や再資源化拠点の整備を制度として位置づける必要性を示しました。

JCLPは、こうした取り組みが単なる環境対策にとどまらず、資源の国内循環や産業基盤の強化につながる点を強調しています。再生可能エネルギーの導入拡大が、将来の廃棄問題や資源制約によって社会的受容性を損なうことがないよう、早期に制度対応を進めるべきだとしています。

今回の提言は、再エネ政策と資源循環政策を横断的に捉える視点を示したものといえます。今後、FIT・FIP制度の見直しや廃棄・リサイクル制度の議論が進む中で、太陽光パネルの循環利用をどこまで制度に組み込めるかが、再生可能エネルギーの持続的拡大を左右する論点となりそうです。