欧州証券市場監督機構、ESG戦略の説明責任を明確化。SFDRや名称規制と連動しグリーンウオッシュ抑止へ
欧州証券市場監督機構、ESG戦略の説明責任を明確化。SFDRや名称規制と連動しグリーンウオッシュ抑止へ
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欧州証券市場監督機構(ESMA)は1月14日、サステナビリティ関連の主張が投資家に誤解を与えないよう、ESG戦略に関する説明の在り方を整理した文書「Thematic notes on clear, fair and not misleading sustainability-related claims: ESG strategies」を公表しました。2024年に続く第2弾で、グリーンウォッシング・リスクへの対応をより具体化した内容です。

文書では、ESGファンドやサステナブル投資商品において、ファンド名や販売資料で示されるESG戦略と、実際の投資プロセスやポートフォリオとの間に乖離が生じることへの懸念が示されています。ESMAは、ESGという用語が投資家に与える影響の大きさを踏まえ、実態に裏付けられない表現は誤認を招くおそれがあると指摘しています。
資産運用会社に対しては、ESG要素が投資判断のどの段階で、どの程度組み込まれているのかを明確に説明することを求めています。排除基準や選別基準、ESG評価やデータ提供者の位置付け、実際の保有銘柄との整合性などについて、一貫した説明が必要だとしています。また、ESGベンチマークや指数を参照する商品についても、指数設計の目的や銘柄選定基準、従来指数との違いを分かりやすく示す重要性を強調しています。
今回のメモは新たな規制を導入するものではありませんが、EUの既存制度と密接に連動しています。EUではSFDRにより商品ごとのサステナビリティ特性が定型的に開示されていますが、今回の文書は、法定開示に加えてマーケティング資料など任意の説明部分についても、実態との整合性を求める補完的な位置付けです。さらに、ESGやサステナビリティ関連用語をファンド名称に使用する際のガイドラインと合わせ、名称、開示、実態を一体で監督する枠組みが強化されています。
一方、日本ではEUのような横断的な商品分類制度はなく、監督実務やガイドラインの積み上げによって対応が進められています。もっとも、ESGを名乗る以上、運用内容と説明を一致させるべきだという考え方は共通しており、EUの動きは日本のESGファンド実務にとっても参考となるといえます。
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