富士経済、蓄電池および水素連携ローカルEMSの世界市場予測を公表

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株式会社富士経済は19日、分散型電源の有効活用に不可欠なローカルエネルギー管理システム(EMS)の世界市場に関する調査結果を発表しました。

本調査では、住宅向け蓄電池連携、業務・産業施設向け蓄電池連携、および水素製造装置連携の3分野を対象としています。2025年度の市場規模は合計で57億円の見込みであり、2040年度には2024年度比で約4.5倍となる240億円まで拡大すると予測しています。

蓄電池連携EMSの普及と自家消費ニーズの拡大

住宅向け蓄電池連携EMSは、太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)終了後の自家消費シフトや、レジリエンス(災害対応)の観点から需要が堅調に推移しています。業務・産業施設向けにおいても、カーボンニュートラルへの対応や電力コストの低減を目的とした自家消費モデルの導入が進んでいます。これに伴い、充放電の最適化だけでなく、空調や照明などの設備負荷と連動してデマンドレスポンスを行う高度な制御機能の需要が高まっています。

水素製造装置連携EMSの台頭と長期展望

2040年度に向けた市場成長の大きな推進力となるのが、水素製造装置連携EMSです。再生可能エネルギーの余剰電力を水素に変換して貯蔵するパワー・ツー・ガス(P2G)の取り組みが世界的に加速しており、水電解装置の稼働を電力需給状況や市場価格と連動させて最適化するシステムが必要不可欠となっています。現在は実証段階のプロジェクトが多いものの、2030年代以降の商用化フェーズ移行に伴い、市場規模は飛躍的に拡大する見通しです。

地域別の市場特性とシステム統合の進展

欧州では環境規制と系統安定化のニーズから先行して市場が形成されており、北米ではマイクログリッドの構築に伴う導入が進んでいます。アジア圏でも再生可能エネルギーの導入拡大が続く中、系統制約を回避するためのローカルな需給調整手段としてこれらEMSの導入が期待されています。今後は、分散型エネルギーリソース(DER)を一括制御するバーチャルパワープラント(VPP)との連携が進み、エネルギーインフラの高度化に寄与する中心的な役割を担うと分析されています。

出典:https://www.fuji-keizai.co.jp/report/detail.html?code=112507902

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