太陽光発電の出力停止、インドでも深刻化。総計2.3TWhに
太陽光発電の出力停止、インドでも深刻化。総計2.3TWhに
>>ニュースサイトTopへ >>会社HPへ
エネルギーシンクタンクのEmberが発表した調査レポートによれば、インドでは2025年5月から12月までの期間に、合計で約2.3TWh(テラワット時)に及ぶ太陽光発電の出力抑制(出力カット)が発生しました。

これは、インドの電力システムにおける柔軟性の欠如が原因であり、増大する再生可能エネルギーを十分に活用できていない現状が浮き彫りとなっています。
進まぬ石炭火力の退出
インドでこれほど大規模な出力抑制が発生した主な理由は、電力系統のセキュリティ確保と柔軟性の限界にあります。具体的には、日中の太陽光発電の出力がピークに達する時間帯に、石炭火力発電所の出力を十分に下げられないという構造的な問題が存在します。
夜間の需要ピーク時に備えて石炭火力発電所を稼働させ続ける必要があるため、日中に余剰となったクリーンな太陽光エネルギーを意図的に抑制(カーテイルメント)せざるを得ない状況が続いています。2025年後半の8ヶ月間だけで失われた2.3TWhという電力は、膨大なエネルギー供給の機会損失を意味しています。
求められる「クリーンな柔軟性」への投資拡大
レポートは、インドが太陽光発電のポテンシャルを最大限に引き出すためには、単に発電容量を増やすだけでなく、電力システムの柔軟性を劇的に向上させる必要があると指摘しています。
必要とされる対策としては、大規模な蓄電池(BESS)の導入加速、揚水発電の活用、そして電力需要を柔軟に調整するデマンドレスポンスの強化が挙げられます。これらが整備されない限り、太陽光の導入が進むほど、出力抑制による損失も拡大し続けるリスクがあります。
エネルギー転換のボトルネック解消に向けて
インド政府は意欲的な再生可能エネルギー導入目標を掲げていますが、今回の調査結果は、送電網(グリッド)の近代化と柔軟なバックアップ電源の確保が、目標達成のための真のボトルネックであることを示しています。
化石燃料への依存度を下げつつ、24時間安定した電力供給を実現するためには、次世代のグリッド管理技術と、それらを運用する高度な技術者の力がこれまで以上に重要となります。
出典:Ember(最新インサイト:インドの電力システムにおける柔軟性の必要性)
https://ember-energy.org/latest-insights/beyond-capacity-why-indias-power-system-must-get-flexible-to-harness-its-solar-potential/
>>ニュースサイトTopへ >>会社HPへ
