世界の時間炭素強度速報【1月28日(水)】

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2026年1月28日(水曜日)の世界の時間帯別CO2排出係数(概算値)をお知らせします。週後半に入り、欧州では風力の変動が激しくなり、米国では先週の寒波の影響が残る中、アジア圏(日本)では天候の回復による変化が見られます。

1. イギリス:風力発電が記録的低水準へ

低気圧が通過し、広範囲で風が止まる「ドゥンケルフラウテ(風のない曇天)」の影響を受けています。風力の不足を補うためガス火力の稼働が最大化しており、先週木曜日とは対照的に排出係数が大幅に悪化しています。(NESO)

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日中平均: 0.245 kg/kWh

夕方ピーク: 0.285 kg/kWh

2. スペイン:風力から太陽光へ主役が交代

先週の強風が収まり、代わって高気圧の張り出しにより快晴が続いています。風力比率は下がったものの、日中は潤沢な太陽光が系統を支えており、低炭素な状態を維持しています。(Red Electrica)

日中ボトム: 0.080 - 0.095 kg/kWh

夜間ピーク: 0.165 - 0.185 kg/kWh

3. ドイツ:風力低下により石炭・ガス火力が台頭

北部での風力の減退に伴い、電源構成が炭素集約型へシフトしました。近隣国(フランス・ノルウェー)からの電力輸入も増加していますが、国内の石炭火力の出力が増加し、排出強度は再び上昇傾向にあります。(Fraunhofer ISE)

日中ボトム: 0.380 - 0.420 kg/kWh

夜間ピーク: 0.520 - 0.560 kg/kWh

4. 米国カリフォルニア州:春のような陽気で太陽光が最大出力

季節外れの暖かさにより暖房需要が減少し、日中は快晴により太陽光発電がピークを記録しています。一方、夕方以降の「ダックカーブ」現象は顕著で、蓄電池の放電とガス火力の立ち上がりが急峻です。(CAISO)

日中ボトム: 0.035 - 0.060 kg/kWh

夜間ピーク: 0.250 - 0.290 kg/kWh

5. 米国PJM(東部・中西部):寒波が完全に去り、需要が平準化

長く続いた記録的寒波が北上し、気温が平年並みに戻りました。これに伴い暖房用の電力需要が落ち着き、ピークカット用の古い石炭火力が停止し始めたため、係数は改善に向かっています。(PJM)

日中平均: 0.350 - 0.390 kg/kWh

夜間ピーク: 0.420 - 0.460 kg/kWh

6. 東京電力管内:冬晴れ復活により日中の係数が大幅改善

南岸低気圧が東へ抜け、関東地方は朝から強い日差しに恵まれました。日中は太陽光発電がフル稼働し、先週の低気圧時と比較して日中の排出係数は劇的に低下しています。(パシフィックコンサルタンツ社推計引用)

日中ボトム: 0.340 - 0.380 kg/kWh

夜間ピーク: 0.560 - 0.610 kg/kWh

7. 九州電力管内:安定した晴天により出力制御の可能性

高気圧に覆われ、九州全域で快晴となりました。太陽光の供給過剰により、日中は火力発電を最低出力まで絞り込んでいます。再エネ比率が極めて高く、炭素強度は本日、国内で最も低い水準です。(パシフィックコンサルタンツ社推計引用)

日中ボトム: 0.180 - 0.230 kg/kWh

夜間ピーク: 0.480 - 0.530 kg/kWh

本日は日本国内(東電・九電管内)において、天候回復による「昼間の低炭素化」が顕著です。電気自動車の充電や工場稼働などのシフトを推奨するコンディションとなっています。