銀価格、1オンス100ドル突破。太陽光パネル価格への影響も

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24日の国際商品市場で、銀価格は1オンス=100ドルを突破し、史上最高値を更新しました。

米ドル安の進行、地政学的緊張の継続、世界経済を巡る不透明感が重なり、安全資産および実需資源としての銀への資金流入が加速しました。

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ドル安と地政学リスクが相場を押し上げ

米ドルは、グリーンランドを巡る米国と欧州の地政学的関係の変化を背景に下落基調が続いています。欧州が保有する米国資産を外交・戦略上のカードとして活用する可能性に対する市場の警戒感も、ドル売り圧力を強めました。ドル安は相対的にドル建て商品価格を押し上げ、銀相場の上昇要因となっています。

FRB政策と次期議長人事への思惑

市場では、米連邦準備制度理事会が来週の会合で政策金利を据え置くとの見方が支配的です。米国経済には依然として底堅さが見られる一方、年内に2回の利下げが行われるとの期待も根強く残っています。ドナルド・トランプが次期FRB議長の選定に向けた動きを加速させていることも、金融政策の先行きに対する不透明感を高め、貴金属市場への資金流入を促しています。

ショートスクイーズと中国の輸出規制が供給懸念を増幅

今回の急騰局面では、歴史的規模のショートスクイーズが発生したほか、個人投資家による買いが相場を押し上げました。加えて、中国が銀を含む戦略物資の輸出管理を強化していることが、供給制約への懸念を一段と強めています。これらの要因が重なり、価格上昇に強いモメンタムが生じました。

太陽光パネル価格への影響に警戒感

銀は太陽光パネルの電極材料として不可欠な金属であり、世界の銀需要の相当部分を太陽光発電向けが占めています。銀価格が100ドル台に定着した場合、パネル製造コストの上昇を通じて、太陽光パネル価格の高騰や、再生可能エネルギー投資の採算悪化につながる可能性があります。脱炭素を支える基幹技術の一つである太陽光発電にとって、今回の銀高は新たなコストリスクとして意識され始めています。