UN 24/7 CFEから、各国政府政策担当者へ向けてのアドバイスについて

· 脱炭素,サステナビリティ

24/7 Carbon-Free Energy Compact Guidebook(ガイドブック)は、アワリーマッチングの考え方を踏まえた政策・規制フレームワークを検討する各国政府や自治体の政策担当者に対して、実務的な助言を行っています。その内容を整理すると、以下のような段階的アプローチとして示されています。

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1. 知識の構築(Build Knowledge)

まず、24/7 CFEの5つの基本原則を理解し、それらが政策設計や制度運用にどのように関係するのかを把握することが求められます。また、国内外で進む議論や実証事例を踏まえ、政策としてどのような位置づけを持つのかを整理することが出発点となります。

2. 実現可能性の評価(Assess Viability)

次に、24/7 CFEの導入と既存のエネルギー政策・制度との関係性を分析します。例えば、再エネ導入政策、電力市場制度、証書制度などとの整合性を確認し、導入による便益と課題を明確にします。この段階では、コスト、系統制約、データ基盤などの観点も含めた検討が必要となります。

3. ロードマップの策定(Create Roadmap)

その上で、エネルギーシステム全体を見据えたロードマップを策定します。現行制度から24/7 CFEに対応した制度への移行に向けて、段階的な目標やマイルストーンを設定し、実現可能な政策パスを描くことが重要です。

4. 制度実装(Operationalize Solutions)

ロードマップに基づき、具体的な制度設計と実装を進めます。これには、法制度の整備、支援策の導入、標準化の推進などが含まれます。また、関係主体の能力構築を進めるとともに、制度の運用を支える実務基盤の整備も求められます。

5. モニタリングと評価(Monitor and Evaluate)

導入後は、制度の効果を継続的に評価し、必要に応じて見直しを行うことが重要です。標準化されたモニタリング・報告の枠組みを整備し、政策の実効性や市場への影響を定量的に把握します。

■ 政策設計における基本的な考え方

ガイドブックでは、24/7 CFEの導入は単なる規制強化ではなく、段階的に進めるべき移行プロセスとして位置づけられています。100%の時間一致を直ちに求めるのではなく、現実的な制度設計の中で、時間一致の精度や対象範囲を徐々に高めていくアプローチが示唆されています。

また、各国・地域の電力システムや市場構造に応じて柔軟に制度を設計する必要があること、さらに国際的な整合性を意識しながら政策を構築していくことの重要性も示されています。

このように、ガイドブックは、政策担当者に対して、制度・市場・技術を統合的に捉えながら、現実的な形で24/7 CFEを導入していくための実務的な指針を提供しているといえます。

■国連 24/7 CFEガイドブックの詳しい解説

(解説者:㈱電力シェアリング&アワリーマッチング推進協議会)