SBTi、絶対削減アプローチ改定を発表 ネットゼロ基準Version 2との整合性強化へ

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科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)は、2026年4月29日、企業の温室効果ガス排出削減目標設定手法である「Absolute Contraction Approach(ACA:絶対削減アプローチ)」の改定を発表しました。

ACAは、企業が売上高や生産量ではなく、温室効果ガス排出量そのものを絶対量ベースで削減していく手法です。SBTiは今回の改定について、今後策定を進める「Corporate Net-Zero Standard Version 2」との整合性向上や、目標設定実務の一貫性改善を目的としているとしています。

ネットゼロ基準Version 2との接続を強化

SBTiによれば、今回の改定では、短期目標・長期目標間の整合性や、1.5℃目標との関係性を整理するとともに、企業が複数の削減目標を設定する際の計算方法を見直しています。

また、Version 2では、Scope 1、Scope 2、Scope 3を含めた企業全体の排出削減管理の厳格化が進む見通しです。特に電力調達分野では、時間別・地域別の排出係数や、24/7 Carbon-Free Energyなど、より精緻な排出管理との接続可能性も今後議論されるとみられます。

SBTiは現在、「Corporate Net-Zero Standard Version 2」の開発を進めており、2028年以降は新基準への移行を必須化する方針を示しています。

企業の脱炭素戦略へ影響拡大も

SBTi基準は、グローバル企業のサプライチェーン要件や金融機関の投融資判断にも活用されており、今回のACA改定は、日本企業を含む多くの企業の中長期脱炭素戦略へ影響を与える可能性があります。

特に、単なる再エネ導入量だけでなく、実際の排出削減効果や時間整合性を重視する方向性が強まれば、電力調達やPPA設計にも新たな対応が求められる可能性があります。

出典:HTML

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