EV買うなら今がお得? EV市場急拡大の見通し。手厚い「トリプル補助金」で

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2026年1月、国内の電気自動車(EV)市場がかつてない活況を呈しています。政府による補助金の大幅な増額と、東京都を筆頭とする自治体による手厚い支援が追い風となり、1月の販売台数は過去最高水準を記録する見通しです。特に高級モデルや新型車において、実質的な購入価格がガソリン車と同等、あるいはそれ以下になるケースも出ており、消費者の関心が急速に高まっています。

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サンフランシスコにて。当社撮影

国内EV市場が爆発的成長へ:補助金併用で実質価格が劇的に低下

現在、日本のEV市場を牽引しているのは、輸入車から国産勢まで及ぶ新型車の投入ラッシュと、2026年度に向けた新たな補助金制度です。テスラの「モデル3」が引き続き強い引き合いを見せる中、トヨタ、日産、ホンダなどの国内メーカーに加え、中国BYDが相次いで新車を投入し、展示場は賑わいを見せています。

今回の市場活性化の最大の要因は、重層的な補助金構造にあります。

2026年1月、日本のEV市場は「補助金」という強力なエンジンによって劇的な変化を遂げています。特に東京都内においては、国、都、そして区の補助金を重ね合わせることで、驚異的な購入条件が実現しています。

1. 国(経済産業省)のCEV補助金:最大130万円への大幅増額

2026年1月1日以降の新車新規登録分より、国の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」が大幅に拡充されました。

今回の改定の最大のポイントは、これまで最大90万円だった電気自動車(BEV)への補助上限額が、一気に「130万円」まで引き上げられたことです。この増額により、トヨタの「bZ4X」や日産「リーフ」などの主要モデルにおいて、100万円を超える補助額が適用されるケースが一般的となりました。

補助額は車種ごとの「電費性能」や「給電機能の有無」に加えて、メーカー側の整備体制やサイバーセキュリティ対策などの評価項目によって決定されます。高機能な新車を投入しているトヨタや日産、テスラなどの主要車種は、この最大枠に近い補助金を享受できる体制を整えています。

2. 東京都のZEV補助金:最大100万円近い上乗せ

東京都は「2030年までに乗用車の新車販売を100%非ガソリン化する」という目標を掲げ、全国でも突出した手厚い独自の補助金(ZEV補助金)を実施しています。

東京都の基本補助額に加えて、以下の条件を満たすことで補助額が段階的に加算され、最大で100万円に達します。

・基本補助額:車種や給電機能に応じて設定

・太陽光発電設備または蓄電池の設置:補助額が加算

・再生可能エネルギー100%電力の契約:補助額がさらに加算

例えば、自宅に太陽光パネルを設置し、再エネ電力プランを契約している都民がEVを購入する場合、国からの130万円に加えて、都から100万円を受け取れる可能性があります。この時点で、合計補助額はすでに230万円に達します。

3. 東京23区独自の補助金:10万円から20万円のさらなる上乗せ

さらに見逃せないのが、東京23区の各自治体が独自に行っている上乗せ助成です。国や都の補助金と併用が可能である点が最大の特徴です。

・千代田区や港区、中央区など:

環境意識の高い一部の区では、次世代自動車の普及促進として10万円から20万円程度の助成金を交付しています。自治体によっては、V2H(車から家への給電設備)の設置とセットで助成額をさらに上乗せするケースもあります。

・江東区、葛飾区、足立区など:

これらの区でも、電気自動車の購入に対して数万円から10万円規模の独自の補助制度を継続、または新設しており、購入のハードルをさらに下げています。

「実質購入価格」のシミュレーション

例えば、車両本体価格が約550万円の新型EVを、補助金が手厚い区(例:港区)に住む都民が、再エネ契約などの条件をフル活用して購入した場合の試算は以下の通りです。

・車両本体価格:5,500,000円

・国の補助金:マイナス 1,300,000円

・東京都の補助金:マイナス 1,000,000円

・区の補助金:マイナス 200,000円

・実質購入価格:3,000,000円

このように、本体価格550万円の高級EVが、実質的には300万円という「ガソリン車のカローラやプリウスと同等」の価格帯で購入できる計算になります。

この「200万円を超える重層的な補助金」が、2026年1月のテスラやBYD、国内勢の新車ラッシュと重なり、かつてないEV爆買いムーブメントを巻き起こしています。一方で、「手厚すぎる補助金」に対する批判の声も上がっていることを付言します。