重電・電機各社「スーパー乙」へ、AI特需で送変電機器に空前の引き合い
重電・電機各社「スーパー乙」へ、AI特需で送変電機器に空前の引き合い
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AIデータセンターの急速な拡大に伴い、送電に不可欠な「超高圧変圧器」や「スイッチギア(開閉装置)」への注文が殺到し、日本の重電・電機メーカーの電力機器事業が空前の活況を呈しています。かつては低収益に苦しんだインフラ部門が、今や各社の成長を強力に牽引する「稼ぎ頭」へと変貌を遂げています。

業界各社の受注動向によれば、主要メーカーの受注残高は2028年分までほぼ埋まっており、新規の注文に対しては「数年待ち」という異例の状態が発生しています。この圧倒的な売り手優位の市場環境を背景に、メーカー側が採算性の高い案件を厳選して受注できる、いわゆる「スーパー乙」の立場に転じています。
日立製作所(出典:2026年3月期 利益予想修正)
送電網(パワーグリッド)事業が世界的に好調です。電力グリッド部門の調整後EBIT予想を3,680億円に引き上げており、売上増加と受注残の収益性向上が大きく寄与しています。
通期売上高は約10兆8,800億円、調整後営業利益は約1兆円に達するとの市場コンセンサスが得られています。第三四半期決算発表予定は2026年1月29日(木)です。
三菱電機(出典:2026年3月期 第2四半期業績概況)
データセンター向けの受配電設備や無停電電源装置(UPS)の引き合いが極めて強く、電力システム部門において数年分に相当する膨大な受注残を抱えています。
第3四半期の売上高予測は1.37兆円前後、通期の経常利益予測は約4,895億円と、底堅い推移が予想されています。第三四半期決算発表予定は2026年2月3日(火)です。
富士電機(出典:2026年3月期 通期業績予想上方修正)
データセンター向け受配電設備の爆発的増加を背景に、通期の営業利益見通しを1,285億円へと上方修正しました。アナリスト予測コンセンサス(1,268億円)を上回る会社予想となっており、市場では極めて強気な見方が広がっています。第三四半期決算発表予定は2026年1月29日(木)です。
東芝(出典:2026年3月期 第1四半期連結決算)
エネルギーやインフラ事業が好調で、第1四半期の営業利益は前年同期比2.8倍の401億円を記録。再建の柱として電力インフラが機能しています。
「日本ブランド」に指名買いが集中
日本の電機メーカーは、より高い電圧帯や過酷な環境下での耐久性が求められる「超高圧」領域において、その技術的信頼性から米IT大手(ビッグテック)などによる指名買いが相次いでいます。
また、有利な為替水準も輸出採算を改善させました。日本国内の生産拠点はフル稼働状態にあり、一部の工場では将来の需要増を見越した大規模な設備投資も始まっています。AI時代の最先端インフラとして、日本の電力機器事業は今、最も高い利益を稼ぎ出すセクターとなっています。
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