北海道電力ネットワーク、充電制御装置付き蓄電池の接続申込みを開始

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北海道電力ネットワークは23日、充電制御装置を設置することを条件とした蓄電池の系統接続申込みの受付系統の追加を発表しました。詳しくはこちら

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この制度は、送電系統の空容量不足が生じているエリアにおいても、充電制御によって系統影響を抑えることを前提に、系統用蓄電池の接続を可能とするものです。再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、蓄電池の系統接続ニーズが高まる中、設備増強を待たずに一定条件下で接続を認める対応となります。

制度導入の背景 系統空容量不足と蓄電池接続ニーズの増加

北海道エリアでは、再生可能エネルギーの導入拡大により、一部の送変電設備で順潮流側の空容量不足が顕在化しています。このため、従来のルールでは、送電設備の増強が完了するまで蓄電池を接続できないケースが増えていました。

この仕組みは、こうした課題に対し、系統混雑時には蓄電池の充電を制御することで、設備増強を伴わずに接続を可能とする仕組みを正式に位置づけたものです。

充電制御装置の設置

接続条件として求めている充電制御装置は、蓄電池の充電動作を系統状況に応じて制限するための装置です。具体的には、

・系統側の空容量が不足する時間帯

・送電設備に過度な負荷がかかる恐れがある場合

に、蓄電池の充電を自動的に抑制することで、系統の安定運用を確保します。

これにより、蓄電池の存在が系統混雑を悪化させることを防ぎつつ、接続を認めることが可能となります。

申込み条件

この制度では、蓄電池の接続申込みにあたり、以下の点が審査対象となります。

・蓄電池の容量および出力特性

・設置場所と接続系統の状況

・充電制御装置を適切に設置・運用できること

特に、充電制御装置の設置が接続の前提条件とされており、これがなければ空容量不足系統への接続は認められません。制度上は、従来どおり送電設備増強を前提とした接続方法を選択することも可能ですが、その場合は工事完了まで接続が制限されます。

事業者が負担する費用と留意点

充電制御装置の導入に伴い、装置の購入費、設置工事費、保守・維持管理費は事業者負担となります。このため、事業者は、

・充電制御による運用制約

・設備投資額と事業採算性

・長期的な運用計画

を踏まえた上で、制度を活用するかどうかを判断する必要があります。

一方で、送電設備増強を待たずに早期接続が可能となる点は、事業立ち上げの時間短縮という面で大きなメリットとなります。

制度の意義 「設備増強一辺倒」から制御活用型へ

この仕組みの導入で、送電設備の増強だけに依存せず、制御技術を活用して系統利用の柔軟性を高めることが可能となります。

北海道電力ネットワークは、充電制御装置を活用することで、

・系統安定性の確保

・蓄電池の早期導入促進

・再生可能エネルギー導入拡大への対応

を同時に実現する狙いです。蓄電池事業者にとっては、系統制約下での新たな接続手段が示された形となり、今後の蓄電池ビジネスの広がりに影響を与える仕組みといえます。