長期金利30年ぶり水準に上昇。円安と相まって電力セクターの収益を圧迫

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日本の長期金利の指標となる10年物国債利回りは、20日午後5時時点で2.363%と、約30年ぶりの高水準となりました。40年債は、前日から27bp急騰し、1995年以来の4%の大台に乗せ、4.215%となっています。

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海外では「高市早苗首相が打ち出した「食料品の消費税率を0%に引き下げる」との提案に対する懸念が背景にある」と報じています。税収減をどのように補填するのかが明確でないことから、投資家の間では財政リスクが高まるとの見方が広がっています。

高市首相はまた、国会を解散し、2月8日に衆議院総選挙を実施すると表明しました。選挙では与党が議席を伸ばし、財政拡張やその他の政策を推し進めるとの見方も出ています。

木原官房長官は、20日午後の記者会見で金利の急激な上昇に、「市場の動向を注視する」との述べました。為替ではなく、金利でこのようなコメントを出すのは異例です。

市場の関心は、今週開催される日本銀行の金融政策決定会合にも向けられています。12月に利上げが行われたことを受け、今回は政策金利が据え置かれるとの見方が大勢ですが、インフレが高止まりする中で、物価上昇率を差し引いた実質金利はマイナスの状況が継続しています。

一方、金利上昇は、円キャリートレードの急速な巻き戻しを誘発し、急激な円高となるリスクを指摘する声もあります。

こうした中、グリーンランドをめぐる欧米間の対立を含めた世界的な信用不安の中で、金・銀など一部の商品は史上最高値を更新しています。

いずれにしても、金利・為替のボラティリティの高さは、電力セクターを含めたインフラ事業収支の悪化要因となります。

引き続き、注視が必要です。