2026年ダボス会議、SDGsの「退潮」と実ビジネスとの統合
2026年ダボス会議、SDGsの「退潮」と実ビジネスとの統合
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昨日閉幕した2026年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)は、かつての「SDGs」や「気候変動」を巡る熱狂的なイデオロギーが影を潜め、現実的な問題を討議する場へと転換したとの声が国内外のオピニオンリーダーから聞かれています。
仏トタルエナジーズのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者(CEO)は、21日に登壇したセッションで「我々が今みているのは持続可能性からアフォーダブルなエネルギーの確保と安全保障に議論が移行したということだ」と述べています。
スコット・ベッセント財務長官「過去の狂乱」
さらに衝撃を与えたのは、トランプ政権のスコット・ベッセント財務長官による発言です。同氏は、数年前までWEFが推進していた極端な環境・社会変革案を振り返り、こう断じました。
「数年前は、『何も所有できなくなり、昆虫を食べることになるだろう』と言われていました。その時点では、まさに精神病院が患者たちによって運営されていたような状況でした」
この発言は、プライベートジェットで駆けつけるエリート層が、一般市民に厳しい生活制限を強いる矛盾した「ダボス・コンセンサス」に対する強烈な皮肉とも言えます。
会議場では、昨今のインフレやエネルギー価格の高騰を受け、「理想論としての脱炭素」が国民の生活を破壊しているという不満が噴出しました。
姿を消した環境活動家と「減少した」キーワード
会議の構成そのものにも劇的な変化が表れています。
昨年までメイン会場を占拠していた「ネットゼロ」や「ESG投資」をテーマにしたセッションは大幅に削減されました。
アイコンの不在:昨年まで派手なパフォーマンスを見せていた急進的な環境活動家や、グレタ・トゥーンベリ氏に続く次世代の「環境アイコン」たちの姿が今年は激減しました。
優先順位の逆転:WEFが発表した「グローバルリスク報告書 2026」において、短期的リスクのトップは「地経学上の対立」や「社会の分断」に取って代わられました。昨年まで上位を独占していた「異常気象」は、経済的生存競争の後ろへと追いやられています。
イデオロギーから「実ビジネス」への統合
一方で、この変化を「環境対策の放棄」と捉えるのは早計かもしれません。むしろ、気候変動や再生可能エネルギーが、政治的な「お題目」から、経済合理性に基づく「実ビジネス」へと完全に組み込まれた年であるとも言えます。
その象徴がイーロン・マスク氏の発言です。同氏はダボスの壇上で、トランプ政権の関税政策を牽制しつつも、再生可能エネルギーの圧倒的な優位性を強調しました。
「米国は、ニューメキシコやネバダのわずかな土地を使うだけで、全土の電力を太陽光で賄えるポテンシャルがある。これはイデオロギーではなく、エネルギーコストとAI時代のデータセンター需要を考えれば必然の選択だ」
マスク氏はさらに、中国の1000GW(ギガワット)規模の太陽光導入を例に挙げ、クリーンエネルギーを「道徳的な正しさ」ではなく「国家競争力」の文脈で語りました。

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