ISSB、42カ国・地域参加の国際開示連携拡大へ 自然関連開示も強化方針 中国・北京で
ISSB、42カ国・地域参加の国際開示連携拡大へ 自然関連開示も強化方針 中国・北京で
IFRS財団の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、2026年5月11日、中国・北京で開催された国際サステナビリティ会議で、ISSB基準を採用・活用する国・地域が42に拡大したことを発表しました。
ISSB議長のEmmanuel Faber氏は講演の中で、各国が共通のサステナビリティ開示基準を採用する流れが加速していると説明しました。複数メディアによれば、この枠組みは各国制度間の相互運用性を高める「ISSBパスポート」構想として位置づけられており、日本を含む主要市場の参加が広がっているとみられます。

ISSB基準は、企業の気候変動リスクやサプライチェーン、資源制約などが財務へ与える影響を投資家向けに開示する国際基準です。Faber氏は、地政学リスクやAI普及が進む現在でも、企業モデルの「レジリエンス」を示す情報開示の重要性はむしろ高まっているとの認識を示しました。
自然関連開示を次の重点分野に
ISSBは今回の会議で、自然関連リスクに関する開示強化にも言及しました。生物多様性や水資源など自然資本に関する開示基準について、2026年10月の生物多様性条約COPに合わせて公開草案を示す方向です。
ISSBはこれまで、気候関連開示基準「IFRS S1」「IFRS S2」を中心に制度整備を進めてきましたが、今後は自然関連リスクへ対象を広げる方針です。
また、ペルー、エチオピア、オマーンなどが新たにISSB基準導入側へ加わったことも明らかにされました。ISSBは、世界の資本市場における比較可能性向上やクロスボーダー投資促進につながるとしています。
ESGから「企業耐性」の情報開示へ
Faber氏は講演で、「ISSB基準は単なるESG指標ではなく、企業が将来にわたり事業継続できるかを示す共通言語だ」と説明しました。
エネルギー転換、重要鉱物、水資源、農業サプライチェーンなどのリスクが高まる中、投資家や金融機関が求める情報も変化しています。ISSBは、財務情報とサステナビリティ情報を統合的に扱う国際開示基盤の構築を進めています。
出典:Emmanuel Faber’s speech at the 2026 Beijing International Sustainability Conference
一般社団法人アワリーマッチング推進協議会の運営する電力・脱炭素無料ニュースサイト

