村田製作所、電池事業が黒字化 データセンター向け蓄電・電源分野で成長戦略を強化
村田製作所、電池事業が黒字化 データセンター向け蓄電・電源分野で成長戦略を強化
村田製作所は、2026年4月30日に2025年度通期決算を発表しました。売上高は前年比5.0%増の1兆8309億円と過去最高を更新し、営業利益は0.8%増の2818億円となりました。サーバー向けを中心としたデータセンター需要の拡大が、積層セラミックコンデンサ(MLCC)など主要部品の増加に寄与しています。

電池事業は黒字化、次世代蓄電市場へ展開
電池事業については、2025年度に黒字化を達成しました。これまで進めてきた構造改革の成果が収益面で表れた形です。今後はデータセンター向けバックアップ電源やエネルギー貯蔵システム(ESS)用途を見据え、オリビン酸鉄リチウム(LFP)電池やタブレス構造の円筒電池の開発を進め、2026年度中のサンプル出荷開始を計画しています。
これらの製品は高い安全性と長寿命を特徴とし、電源の安定性が求められる用途への適用を想定しているとしています。
電源モジュールとの連携でデータセンター需要を取り込む
同社は蓄電池単体ではなく、電源モジュールとの組み合わせによる電力供給ソリューションの強化を進めています。2026年度は電源事業で約250億円の増収を見込んでおり、垂直給電型電源やIntermediate Bus Converterなどの製品拡充を進めています。
AIサーバーの普及により電力密度や効率の要求が高まる中、コンデンサと電源モジュールを組み合わせた設計が重要な役割を担っており、同社はこの領域を重点分野と位置付けています。
設備投資と成長戦略
2026年度は売上高1兆9600億円、営業利益3800億円を見込んでいます。データセンター関連需要への対応として、MLCCを中心に800億円の追加設備投資を実施し、生産能力の増強を進める計画です。
また、データセンター関連売上は前年比74%増と大幅に拡大しており、AIインフラ投資の拡大が同社の主要成長要因となっています。
コンデンサ、電源モジュール、蓄電池を組み合わせた電力インフラ領域での展開により、中長期的な成長を図る方針です。
