2026年の米国電力需要、過去最高更新 の見通し。太陽光とガス発電を強化

· 電力脱炭素,データセンター

米国エネルギー情報局(EIA)が2026年1月13日に発表した最新の報告書によれば、米国の電力消費量は2026年および2027年にかけて過去最高記録を更新し続ける見通しです。2026年の全米の電力需要は前年比で1%増加し、さらに2027年には3%の大幅な増加が予測されています。

これにより、米国は2000年代初頭以来となる「4年連続の需要増加」という歴史的な成長局面を迎えることになります。

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データセンターが影響

この需要急増の最大の要因となっているのが、人工知能(AI)の普及に伴う大型データセンターの爆発的な増加です。2000年代半ばから2020年代初頭にかけて、米国の電力需要は省エネ技術の向上などによりほぼ横ばいで推移してきましたが、AI革命がこの長期的なトレンドを劇的に変えつつあります。

特に商業部門における電力販売量は、データセンターを含む大規模コンピューティング施設の需要に牽引され、2026年に2.4%、2027年には4.3%と極めて高い伸びを示すと予測されています。

地域別で特に顕著な動きを見せているのが、テキサス州を含む西南部中央地域です。この地域は電力コストの低さや立地条件の良さからデータセンターの建設ラッシュに沸いており、テキサス州の系統運用機関であるERCOT管内では、2026年の需要成長率が前年比で9.6%に達すると予測されています。

これは全米平均を大きく上回る数字であり、テキサス州1州での需要増加が、全米の商業用電力需要増の約3割から5割を占める計算になります。

電力供給の構成についても変化が見られます。増加する需要を支えるため、太陽光発電の導入が加速しており、2026年と2027年の両年で太陽光による発電量はそれぞれ21%増加する見込みです。

一方で、安定電源としての天然ガスの役割も依然として重要視されており、AIデータセンターの24時間稼働を支えるインフラとして、天然ガス供給網の強化が急務となっています。

EIAのトリスタン・アビー局長は、今回の発表に際し「AIとデータセンターの負荷増大は、米国のエネルギーシステムに新たな課題を突きつけている」と指摘しました。今後数年間、米国は安価な再エネの導入と、急増する負荷に耐えうる安定した送配電網の構築を共に達成することが求められています。