SSABとハイデルベルク・マテリアルズ、EAFスラグ活用の共同研究を開始 低炭素セメント材料の開発へ
SSABとハイデルベルク・マテリアルズ、EAFスラグ活用の共同研究を開始 低炭素セメント材料の開発へ
·
スウェーデン鉄鋼大手SSABとドイツ建設資材大手ハイデルベルク・マテリアルズは2026年4月20日、電炉(EAF)スラグをセメント向けの代替結合材として活用する共同研究プロジェクトを開始すると発表しました。電炉由来副産物の高度利用により、セメント製造におけるCO₂排出削減を目指します。

本プロジェクトでは、電炉製鋼で発生するスラグを粉砕・調整し、クリンカー代替となる結合材として利用する技術の確立を目指します。一般にセメント製造では焼成工程で多量のCO₂が発生するため、クリンカー使用量の削減が重要課題とされています。今回の研究は、こうした排出削減に向けた素材転換の一環と位置づけられます。
電炉鋼は高炉と比べてCO₂排出量が低い製法として注目されており、その副産物であるスラグを建材用途に活用することで、鉄鋼と建設の両分野における脱炭素効果の相乗が期待されます。同社は、スラグの化学特性を最適化することで、セメント用途への適用可能性を高める方針としています。
グリーン技術導入の連鎖と産業横断の展開
鉄鋼業では電炉化や水素還元などの低炭素製造プロセスの導入が進む一方、建設分野でも低炭素コンクリートや代替材料の開発が加速しています。こうした中、製造プロセス由来の副産物を資源として再利用する動きは、循環型の産業構造を形成する重要な要素となります。
特にデータセンターやインフラ投資の拡大に伴い、コンクリート需要は増加傾向にあり、材料由来排出の削減は避けて通れない課題です。今回の取り組みは、個別技術の導入にとどまらず、鉄鋼と建設を横断したグリーンテクノロジーの統合的活用として注目されます。
ニュース記事一覧へ>>
