【分析】経産省ネットワーク小委での非化石証書見直し議論とScope2改定議論の接合性 (2)第75回会合 25年9月8日

· ネットワーク小委,GHG Scope2,非化石証書,電力脱炭素

経済産業省所管の再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会(ネットワーク小委)では、25年6月3日の第74回会合から、25年12月26日の第78回会合にかけて、非化石証書の現状・課題と見直しの方向性について闊達な議論がなされました。短期での課題解決に向けた手当と、2030年以降の長期に向けた抜本的な改定の可能性についても俎上に上がりました。

一方でGHGプロトコルScope2についても25年11月にパブリックコンサルテーション向けの文書が開示され、2027年の改定に向けた議論が活発化しています。さらに、25年12月3日には、GHGプロトコルの下で設置されている AMI(Actions and Market Instruments)タスクフォースの第11回ミーティング が開催されました。AMIについては2028年に最終化の見通しで、Scope2のいわゆるインベントリー方式の見直しとセットで2030年に施行される見通しです。(解説記事はこちら

国内電力システムの柱の一つである非化石証書制度の抜本的な改革と、GHGプロトコルの改定は相互に密接に関連するため、その整合性確保が極めて重要なテーマとなります。

そこで、本記事では、前回に引き続き、第75回会合(25年9月8日)での議論の内容を振り返り、そのGHGプロトコルとの整合性について分析してみたいと思います。

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第75回会合 25年9月8日

(注:当方でのYoutube配信からの書き起こしのため、正確なご発言内容はYoutube配信をご覧ください。)

事務局説明(御議論いただきたい事項)

  • 再エネの主力電源化に向けては、 FIT制度から自立した形(FIP制度・非FIT/非FIP)での再エネ電源への新規投資・再投資を更に進める必要があるところ、こうした投資を促進していくには、再エネ価値が適切に評価され、取引される環境を整備することが重要である。
  • この点に関し、前回会合(6月3日)では、再エネ価値の価格形成や需要喚起に向けた規律のあり方等の観点から、関連する諸制度について幅広く御議論いただいたが(p.3参照) 、今回以降の会合では、まずは非化石価値取引市場(非化石証書制度)について御議論いただくこととしたい。
  • すなわち、現行の非化石価値取引市場(非化石証書制度)については、これまでの入札で約定価格が下限価格(FIT証書:0.4円/kWh、非FIT証書:0.6円/kWh)に張り付くことが多いなど、様々な課題が指摘されている(前回いただいた御意見については、p.4参照) 。
  • そこで、本小委員会において、①高度化法第3フェーズ(2026年~2030年)を見据えた短期的な時間軸、②2030年後を見据えた中長期的な時間軸の両面から、再エネ主力電源化を更に進めていくうえでの課題について深掘りし、こうした課題も踏まえ、市場・制度のあり方について、関係審議会(制度検討作業部会等)で御議論いただくこととしてはどうか
  • 具体的には、今回、再エネ発電事業者の事業者団体にヒアリングを実施したうえで、次回以降、ヒアリング結果も踏まえて、上記の課題について整理することとしてはどうか。(※)なお、再エネ価値の需要喚起に向けた規律の在り方といった他の論点についても、今後の本小委員会において、順次取り扱うこととしたい。

前回会合(第74回)でいただいた御意見

  • 需要家がFIT証書を安価に調達できる状況では、FIPへの移行は困難であるため、証書制度の在り方について議論を深めるべき。
  • 現在の再エネFIT証書は追加性がなく価格が低いためグリーンウォッシュを助長するリスクあり。下限値の引き上げ、利用率制限の設定、PPAと追加性のある証書との抱き合わせ等を検討すべき。
  • 証書の償却確認の徹底等のRE100の要件も踏まえて、非化石証書の取引を促進する制度の在り方を検討すべき
  • 発電コスト検証委員会では5円/kWhの炭素価格を前提としている一方で、非化石証書は0.6~1.3円/kWhで入手可能。1円前後で入手可能な証書によってスコープ2の削減を主張できるかのような状況は不整合であり、非化石価値は、全体的な炭素の価格制度と整合性をとるべき。本当にスコープ2削減に使用可能な証書の条件というのを、GHGプロトコルなどに準拠して明記していく必要がある。

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長山 浩章委員(京都大学大学院総合生存学館 教授)

今後上限の引き上げというのは重要になっ てくると思うが、それと同時に、REASPの資料にあるように需要喚起は1番重要で そのためには、スコープ2削減の インセンティブが、大事であるという のはそのとおり

REASP資料でのC層からCBAと順々に上げ ていく引き上げというのが1番重要で、 今回引き上げた時に、ひょっとして その今のC層の方はあの高くなったFIT非化石はもう買うのやめようという人もいるかもしれないので、上限下限引き上げと同時に 、需要喚起が中長期的に非常に 重要であるということがあると思う。

このC層の証書を購入せず通常のメニュー選択って実は普通だと 思っている。昨年オランダの エネコを訪問し聞いたところでは、別にこの部分が環境価値だと か言ってこう売ってるわけではなくて一緒 にして売ってるということだった。要は、トレーダー間で取引が活発なので、 長期PPAを結ばなくても、より短い期間での取引の仲介業者によるマッチングサービスのがあるという ことで、非常にトレーダー間の市場が分厚いということ。 従って、日本でも、こういうトレーダー間の市場を分厚くする ような仕組みが必要だと思う。

2 点目だが、今後RE 100は、条件がどんどん 進化していくと思われるので、非化石証書もこれに追随していく必要がある

特に タイムスタンプなど新しい概念がどんどん入ってきて、24/7すなわち、非化石証書に30 コマ、30分コマ単位、15分コマ単位で 証明書を付加してリアルタイムで、100%再年達成に向けた証明として 使えるような動きなどがある。欧州の GOとか米国のREC などは対応してると考えており、 日本の非化石市場も、こう いったその国際的な状況に合わせる ような対応を取るような必要があると 思う。

3点目だが、今後高度化義務達成市場、非FIT非石市場を見直す方向だと思うが 、現時点ではこの 電力と、非電力のガス及び石油の、負荷とか規制が非対称になってると思っている。

電力は、各小売が44%以上で達成ということだが、ガスだと、余剰バイオ ガスの80%を利用から供給量の1%の 合成メタンまたはバイオガスを調達すれば いい、あるいは、ガソリンの方も目標レベルが電力に比べて低い状況にある。

従ってあの今回 、高度化義務達成市場の見直しを行うのならば、ガス・石油も合わせて見直すような必要があるんではないかなと 思う。

最後は、 下限・上限の現時点の水準について。現時点のFIT証書の0.4円 っていうのは2021年の11月から 2022年11月の(オークション) アンケートで、作られたものなので、あれから4年経って ますので、見直す必要がある。

非FIT非化石市場の下限も、 需給バランス1.05と、事務局資料にあるが、これ をベースにしており、これがいいのかどうかという点も、もう1回見直す必要が ある。

上限4.0円については、 RPSの価格水準が5円程度であっ たこと、もしくは2017年時点での FITの調達価格と回避の原価の差額が最初のものであったことがベースになっ てるので、あれからもう8年経ってますので、見直す必要があると思う。

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小野 透委員( (一社)日本経済団体連合会 資源・エネルギー対策委員会 企画部会長代行)

再エネ環境価値の適切な評価は、再エネ主力電源化のための必要条件である。FITからFIPへの移行、 支援制度から独立した再エネPPA の拡大といった形で、再エネ価値の 見える化、再エネの市場統合を進めていく ことは不可欠だと思量。

一般の再エネ賦課金負担金負担に支えられて安価に販売さ れているFIT非化石証書が、それよりも 高いプレミアムを支払い、さらにオフテークリスクを取ってまでしての PPAによる再エネ化に取り組む需要家のインセンティブを阻害してしまっ ているのではないかという風に思う。

このままでは、再エネ市場統合はおぼつかないと言わさるを得ない。

また、1度FIT制度によって買い取られた再ネ価値の再販である あのFIT非化石証書は、 追加性の観点からも疑義が あるのではないかと思う。

健全な競争の下、自立した再エネ 導入が進む市場環境の形成を促すという視点に立って、証書の約定価格の水準 にかかる課題やPPA契約の促進策など について検討していく必要がある。

中長期的には関連する市場のあり方につい ての検討も深めるべきであると考える。

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秋元 圭吾委員 地球環境産業技術研究機構(RITE)システム研究グループリーダー

FIT非化石証書の下限価格については、 これでいいのかっていうことに関し ては、議論すべきだと思う。ただ、今GXETSの制度設計が進んでいるが、こ の非化石証書に関する議論を、うまく合わせていく必要 がある

一方で、再エネ大量導入の推進は必須ではあるが、他方でやっぱり国際情勢等も踏まえる と、日本の電力価格を 他国よりも相対的に非常に高い形にして しまうと、産業の衰退、海外の産業流出を促しかねないので、そういう面ではあの電力料金がどうなるのかっていうところ、とりわけ 海外との相対的な電力価格ということを 留意しながら、再エネの適正な拡大 を図っていくということも必要だと思う。

岡本 浩オブザーバー(東京電力パワーグリッド株式会社 取締役副社長)

証書の下限値を上げたいという業界の意見は、私も理解できる 。一方で、電気料金へのさらなる転嫁という場合は、電気代への影響というのが出てきて 、再エネ電源の主力化や電化促進へのディセンティブになるという ことを懸念する。そういう意味では非電力セクターへの転嫁も含めた、費用負担の議論が必要 ではないかと考えている。

2点目として、需要家側の行動の変容も大事になると思量する。特に、日本では、太陽光発線設備が多く、昼間に電気が余り、結果として出力制御が増えて いくと考えられる。従って、時間帯とか、季節とかで、出力が変化する太陽発設備に対して、現行の非化石証書は、ある意味で 時間帯や季節といった部分がない状況になっていて、 例えば再エネ発電による 系統混雑とか、需給状況を反映して、時間別とか場所別の CO2の限界排出量等の 違いをリアルタイムで見える化することで、お客様が、CO2が、 多い時間帯から少ない時間帯に、エネルギーというか電気の使用を シフトしていただくと一体なことが促進されていくとが進むとよい。

これが進むと、結果として 再生化のエネルギーを出力制御が減少し 、導入量が増えていくことにつながるだろうと考えている。こういった視点で、コスト を抑えつつ、電気を使われる お客様の、行動の変化につながって、結果として、再エネが入り、お客様側のCO2の排出を削減する といったことに なるような、非化石証書制度の設計を 検討いただきたいと思う。

村上 千里 (公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 環境委員会副委員長

再ネ指定なしの証書が高い価格で約定しているという ことも耳にしたことがあるので実際にどの ような形になっているのかというのを教え いただければありがたいと思う。

2点目だが、JPEAの資料でFIT非化石証書はカーボンオフセットの価値が含まれていることを考慮した場合、適正な価格が反映されていない 可能性があるとか、成長型カーボン プライシング構想における化石燃料賦課金制度並びに排出量取引制度との関係にも整理し ながら安定した環境価値の整備につながる ことが望ましいのではないかというような あのコメントがあって、これはREASP資料にある、スコープ 2の削減に対して必ずしも明確な経済的 インセンティブがないというのとも 繋がってくる重要なポイントではないのか なと思う。

カーボンプライスが、EU ETSの、1割というのは ちょっと低いのではないかなと思う。

岩船 由美子委員(東京大学生産技術研究所 教授)

一点は、 やはりGXETS 等と一体化した価格体系にしていただきたい非化石価値の水準が、明らかにそ国内、国外もそうだが、カーボン プラスと整合していない

今だと証書が1円 前後でスコープ2削減を主張でき 、やはりこの制度は正す べきで、炭素価格ときちんと合わせ てどういう風に進めていくかという経路を 示していただきたいと思う。

2つ 目が非電力の部分である。ガスや 石油を電化することも、脱炭素においては非常に 重要だと思うので、やはり、網 が電力だけにかかっては、電化も進ま ないという残念な状況になるので、 全体の制度設計としては非電力の部分 も含めていただきたいと思う。

また、これを今期待できる のかっていうのもあるのだが、その やはりその時間とか場所の価値というのも 取引できるようにして欲しいですけども、 ただこれはこれでまた難しくなりすぎると 難しいか、あの、複雑になりすぎる とですね、あの、なかなか活用進まないっ ていう可能性もなくないので、諸刃の刃だなと思っていたが、そういう時間とか場所の希少価値の 取引というのも是非検討に加えて いただければと思う。

ただ、基本的 には今はその下限に張り付いている部分、 0.4円等をやっぱりどう引き上げるかと いうことが重要かと思うので、引き上げ でどこまで行けるか、どういう理屈で上げ ていくかというようなところの整理を早急 にまずは対応すべきではないかと思う。

五十嵐 チカ委員(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 パートナー弁護士)

非化石証書の日本の制度設計については、国際基準との乖離防止、あるいは国際的な整合性、つなぎが 必要かと思っている。

需要と供給の見直しに見通しに応じた価格 シグナルが十分に機能していない、下限に張り付くということで、実際には この市場価格が市場取引にとならず相対取引 の価格形成にも大きく影響しているという 点で、早急に見直しを進める 必要があるという理解でいる。

特に、需要家のインセンティブ、言い換えればプレミアムを払ってでも、証書を調達する動機につがるような 仕組みというのが必要かと思う。

この点であの、欧州で採用されて いるギャランティオブオリジンであるとか 、国際的に使われている、REC、あるいは アメリカでも、同じように州ごとに 制度が設計されているという状況の中で、4点ほど 大きな相意があるという理解している。

1つは、 電源のトレーサビリティである。発電 所単位であるとか発電時期といった ところ

2点目は追加性のある再投資あるいは リパワリングといった形での投資に関する区別化と言うか、 プレミアムがつけられるような仕組み。

3 点目として、あの、原子力の取り扱いも、 あの、今後検討すべき1つの争点かなと思っている。

4点目としては、 タイムスタンプの話があったが、 やはり時間的な 整合性、発電と消費の期間の紐付け、より細かな時間単位で見ていくといった 形で証書を作り込むことによって、需要家の支払い意思と価格プレミアムというの が生まれていくという流れになるかと思う

一見複雑な仕組みになるのではない かという風にも見えるが、 おそらくこのような形での工夫が結果 として価格シグナルが立ちやすくなって 市場機能の回復につがるのではないかと いう風に思っている。

需要家の目線に ついては、REASPの資料の3 ページに三角の図にあるが、 長期的な行動変容を促すにあたって、そもそも需要家には、様々な レイヤーがあるということで、非常 に分かりやすい。

小売電気事業者の高度化の達成 義務に関するところから、さらに、 より長期目線での行動変容につなげていくといった、需要家側が、好んで選ぶような銘柄、 例えば最エネ限定、原子力が入ってる のか入っていないのかといったあたり、 トレサビリティ、期間の目線、あるいは 属性の区分、トラッキングの制度など、そういったところの仕組みづりという ところは、検討していく必要が あるかと思っている。

供給側・発電事業者の目線では、先ほど 長期PPAの推進が必要である中で 、環境価値を適切に評価できない現状があるので、プレミアム付与、新規性、追加性のところに応じた プレミアムが付与できるような仕組みと いうのが必要かと思う。

こうした銘柄 設計は、グリーンボンドですとか サステナビリティリンクローンなどのサステナブルファイナンスとも親和性が高く 最終的には金融機関からの資金調達面で の与件可能性ということで呼び水にもなるので はないかという風に考えている。

具体的な施策との関連で、特にFIT電源のところに関連する証書の下限・上限の引き上げあるいは設定方法の見直し という観点があったが、事実上下限の数値がシグナルとなって、下限に貼り付くような形での取引になって しまってる面もあろうかと思う

これはあの上限・下限の撤廃という可能性も あの折り込みつつ、見直しを協議する必要が あるかと思っている

また証書の 先渡し、あるいは長期契約の選択肢といった オプションを提供することは一見複雑に するのではないかというような懸念がある かもしれないが、最終的には、需要家・事業者・発電側はいずれにとっても計画性 とバンカビリティを高めて結果的には 価格シグナルとしての機能強化に資するの ではないかと思われる。

松村 敏弘委員( 東京大学社会科学研究所 教授)

再エネの価値を言う時に、 それは二酸加炭素の価値のことを言って いるのか、二酸化炭素を削減できるゼロエミッション だっていうことの価値を言っておるのか、 それとも、それを超えたその他の ゼロエミッション電源に比べてさらに優位性があるという意味での再エネの価値の ことを言っているのかっていうのを混同し ないようにすることがとても重要だと思う。

二酸化炭素の価値っていうのを ちゃんとあのカウントしていないっていう かきちんと認識されていなくて、その結果と して再エネがの普及が十分行わ れていないとすればそれは大問題ではある けれど、第一義的にはその カーボンプライニングの話だ思う

その意味で、これからその制度設計っていうのと整合的にというか、そっちが主力で、もし議論 するとしてもそれが十分に整備されるまで の間、手をこまねいているわけにはいかない ので、短期的に対応するっていう話だけで あって、本来はこちらがまず手段と いうことだと思う。

さらに、二酸化炭素の削減っていうのの価値を超え て再エネに固有の価値があるんだっていうの はこの委員会に出席している以上それを 強調しなければいけないような気もするが、それは自明なことではないと いうことも私たちはちゃんと認識しなけれ ばいけないと思う。

それで、その価値が あるかどうかっていうのを決めるのは最終 的に消費者だと思う。消費者っていう のはもちろん産業界の消費者っていうのも 含めた消費者であって、それは カーボンプライスが十分できていないから その二酸化炭素の価値を十分把握していな いっていうのは、それ制度の問題で、これ からちゃんと整理していくっていうことだ と思うが、それはその需要家の消費者 の意識が低いから十分認識されていないの か、本当にあるのかいうことについて、 十分業界も私たちもその示せていないからなのかいうようなことは ちゃんと考える必要があると思う

本当に二酸化炭素の価値を超えたもの のっていうのがあるっていうことが、 十分証明できているのかいうことを私たち は真摯に考えなければいけないと思う。

提言の中で、制度が 歪んでいる結果として再エネの普及のために 不利になっているっていうのを 一刻も早くすべきだ、短期的にやる べきだって言われたものの多くのものは そうだと思う。

典型的には、 FIPの時には、環境価値を売れ るっていうこと前提にして控除するって いうことになるわけだが、その控除して いる価格に比べて実際に販売できる価格 っていうのは低いいうことだとすると、 FIPへの移行っていうのを、阻害する。しかもそれは、ある種の歪みっていうか、本来であれば 移行すべきもっていうのが移行できなく なるようなことだと思うので、こう いうような類いのものはもう早急に対応す べきだということだと思う。

一方 で、まだ十分な インセンティブがないのだからさらに制度 の歪みっていうのを作ってその歪みっていうのは再エネに有利な方向いうのに制度を 歪めて誘導していくべきだいう類いのこと だとすると、それは本当に望ましい ことなのかどうかえっとむしろ電気全体の コストっていうのを上げる方向に行かない のかいうようなこと、しかも不必要に上げる 方向に行かないのかっていうことは常に 考える必要があると思う。

最後に、また元に戻るようだが、これからカーボンプライシングの制度が細分を含めてどんどん整備され てくるっていうことになっていく過程で、 今までのような、複雑な制度って いうのを維持しなければいけないのかって いうのはゼロベースで考えるべきなので はないかと思う。

カーボン プライシング以外のものは 本当にその今までのようにその事実上それ がうまく機能していなかった時期に作られ たものというのを、維持しなければいけ ないのかどうかいうことも含めて考えて そのゼロベースで証書の体系っていうのは もうもっともうはかにシンプルにして しまうというようなこともえっと十分あり 得ると思う。

2030 年を超える議論をする時には、今ある制度っていうのは当然残ると考えるのではなく、むしろ抜本的に、変えるべきなのではないかいうことを、えっと、常に頭に入れなければいけないのかと思う。

桑原 聡子委員(外苑法律事務所 パートナー弁護士)

FIT非化石証書の上限・下限も 見直しが必要だという問題意識は理解をし たが、そもそも、どういう経緯で、今の制度や金額が決まっ てるのかというような経緯も少しご整理をする必要があると思う。

江崎 浩委員(東京大学大学院情報理工学系研究科 教授)

この制度を作った、特に FITを作った時と比べるとものすごい 環境が変化をしているということから、 やっぱり制度をもう1回見直すのは非常に 重要かなという風に感じている。

特に 2点あって、最初の時期というのは基本的に はウォーターフロー型で片方向に電力会社 系が需要者に対して電力供給をすると いう前提で設計されていたが、現在では、需要家がコントロールできる 、しかもかなりの容量を持った、あるいは 非常に小さな容量でもレスポンス できるような環境に変化したということ が1点目である。これを考えながら制度設計をもう1回見直す必要があるだろう。

もう1 つは、当時と比べると大きく 変わってしまっているのは、 紛争等がウクライナ、それから中東で 起こった時の化石燃料に対するプライスコントロールが全く我が国において 不可能であるというようなところに対する 見識あるいは事実から、再生可能エネルギーあるいは、原子力を含む 非化石燃料の価値というのを安全保障の観点 からしっかり捉るというところが、FITがが出てきた時とは全くレベルの 違うとこで、認識されなければいけないところから、セロ設計という、何を目指すの かっていうところを、もう1度しっかり、認識するのが適切ではないかなと思う。

谷口 裕昭委員( 株式会社エネット 代表取締役社長)

脱素 の関心は高まっている一方で、現時点で費用を負担してでも非化石価値を取得 したいという需要家は、一部のRE100対応や サステナビリティを重視する大企業などに限定されており、一般の、 法人や家庭を含む多くの需要家の 追加的な支払い意欲というのはまだ限定的と認識している。

非化石価値 を適正に認識し反映していくということは 、持続可能なエネルギー供給や カーボンニュートラルへの移行には不可欠だと思う。今後検討さ れる非石価値市場においては、脱酸素 の推進と、消費者の利益、公正な 競争環境のバランスを取って、 価格の見直しに関しては、需要家ニーズの実態、それから事業者の 負担の影響、また事業規模等にもごご配慮いただきたい

需要家の支払い 意欲を高めるような、そういった メリットを明確にした上で、段階的 かつ柔軟な、調達環境の設計を、ご検討いただくように要望いたします。

事務局からのコメント

非化石証書と非化石取引 市場について、全体像を示しながら、GX ETSとの整理、あるいは、非 電力との関係性など、総合的に捉えていき ながら、さらに短期と中長期と時間軸を分けながら全体を整理をしていく必要が あるのではないかという指摘をいただいたという風に考えている。

ご指摘その通りだと思っているので、次回以降の小委員会において、全体像 を説明したいと思っている。

改めて7ページ目で申し上げると 、左側の再エネ価値価値取引市場についてはいわゆる ボランタリー市場ということであって、小売電気事業者、需要家、仲介事業者の皆様が、ボランタリーに再エネFIT証書の売買をする。その分については、再ネ賦課金の低減に使用している。

一方で、右側 の高度化法義務達成市場については 、小売電気事業者にかかっている高度化法の義務を達成するための 手段として、非フィット証書について売買がさ れているという状況。