資源エネルギー庁が公表する電気事業制度の事業者情報では、2026年6月の動きとして、発電事業者が35者増加し、特定卸供給事業者も11者増えた一方、小売電気事業者は9者減少しました。電力市場への参入形態が多様化する中、発電・アグリゲーション側の登録増と、小売側の退出・統合が同時に進む構図が示されています。
発電・卸供給側では参入が継続
再エネ発電所や蓄電池、分散型電源の開発が広がり、発電事業者の裾野は引き続き拡大しています。特定卸供給事業者は、複数の需要家や分散型リソースを束ね、一般送配電事業者や小売電気事業者などへ電気を供給する役割を担います。需給調整市場やデマンドレスポンスの拡大により、発電設備を保有しない事業者も制御技術や顧客基盤を生かして参入しやすくなっています。
小売事業は収益管理と顧客価値が焦点
小売電気事業では、卸価格の変動、インバランス料金、容量拠出金、顧客獲得費用などを含めた採算管理が重要です。登録数の減少は直ちに競争の後退を意味しませんが、撤退や事業譲渡が続けば需要家の選択肢や契約継続性に影響する可能性があります。今後は、安定調達、再エネ価値、需要制御サービスを組み合わせた事業モデルと、リスクに見合う料金設計を確立できるかが市場の持続性を左右します。