【レアアース】IEA、重要鉱物の供給集中に警鐘 中国の輸出規制全面実施で年6.5兆ドルがリスク

国際エネルギー機関(IEA)は、2026年7月16日、重要鉱物の市場・投資・供給見通しをまとめた「Global Critical Minerals Outlook 2026」を発表しました。銅、リチウム、ニッケル、コバルト、黒鉛、レアアースなどを分析しています。 (IEA)

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2025年1月~2026年4月にアルミニウム、銅、スズは約3分の1上昇しました。リチウムは2倍超、コバルトは約130%、タングステンは6倍となり、IEAは供給の逼迫や輸出管理が価格上昇の背景にあるとしています。(IEA)

精錬供給増の4分の3超、主要国に集中

レアアースを除く鉱物では、最大精錬国の平均シェアが2023年の70%から2025年に72%へ上昇しました。直近2年間の精錬供給増の4分の3超を、ニッケルはインドネシア、その他の主要エネルギー鉱物は中国が占めました。(IEA)

中国の輸出管理対象となる鉱物関税コードは2023年から3倍に増加しました。中国が2025年に導入・拡大したレアアース輸出規制が全面実施されれば、中国国外で年間6.5兆ドルの下流生産がリスクにさらされる可能性があります。電池級黒鉛の貿易が全面的に途絶した場合は年間3000億ドル超です。(IEA)

投資9%減、精錬・製造の遅れが課題

重要鉱物投資は2025年に9%減少し、電池金属の設備投資は20%超、リチウム企業は約40%減りました。一方、先進国の公的資金コミットメントは約650億ドルで、2023年の4倍超でした。(IEA)

銅は2035年に予想需要に対して25%の供給不足が見込まれます。供給の地理的多様化を進める地域でも、同年のレアアース精錬能力は採掘量見通しの約3分の2、計画中の磁石生産能力は3分の1にとどまり、採掘偏重と下流工程の遅れが課題です。(IEA)

出典

IEA「Global Critical Minerals Outlook 2026」

IEA「Executive summary」

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