日本卸電力取引所(JEPX)は、2026年7月23日受け渡し分のスポット市場取引結果を発表しました。システムプライスの24時間平均(DA-24)は24.78円/kWhとなり、22日の22.13円から2.65円、率にして12.0%上昇しました。21日の21.57円との比較でも14.9%高く、猛暑による冷房需要の増加が市場価格を押し上げた形です。
前年同月に当たる2025年7月のシステムプライス月間平均は12.75円/kWhでした。23日の24.78円は前年同月平均を12.04円上回り、94.4%の上昇となりました。23日の約定総量は15.56億kWhで、前日比4.6%増、前年同日比67.4%増となりました。買い入札量は19.36億kWhと、売り入札量17.56億kWhを約1.80億kWh上回り、入札段階でも需給の締まりが鮮明になりました。
夕方に46.88円、東京エリアは50.01円
23日のシステムプライスは16時30分~17時に46.88円/kWhまで上昇しました。40円以上となったのは16時~20時の8コマ、計4時間です。東京エリアプライスは日平均27.38円、最高50.01円に達し、全国指標を上回りました。太陽光発電の出力が落ちる夕方に冷房需要が残る「夕方ピーク」が、価格形成に強く表れた可能性があります。
電力広域的運営推進機関(広域機関)は22日、高気温による需要増加で東京電力パワーグリッド管内の広域予備率が5%を下回る見通しとして、自家用発電設備の焚き増しを要請しました。対象時間は16時30分~17時30分で、JEPX時間前市場への追加電力の入札も求めました。翌23日受け渡し分でも同じ夕方帯に価格が急伸しており、市場が供給余力の低下しやすい時間帯を強く意識したことがうかがえます。(occto.or.jp)
直近1週間は前週比19.9%高
7月16~22日のシステムプライス平均は19.77円/kWhでした。前週の7月9~15日平均16.49円から19.9%上昇し、前年同期の10.91円と比べると81.3%高い水準です。30円以上のコマは直近1週間で42コマと、前週の19コマから2.2倍に増えました。前年同期には30円以上のコマはありませんでした。
一方、6月23日~7月22日の直近30日平均は15.14円/kWhで、前年同期比では20.0%高いものの、直前30日間の16.32円より7.2%低い水準です。価格上昇は1か月を通じた一様な動きではなく、熱波が強まった直近1週間、特に21日以降へ集中していると分析できます。
高温予報続き、需給と価格の再上昇に警戒
気象庁の7月22日発表の2週間気温予報では、日本は暖かい空気に覆われやすく、「かなり高い日が多い見込み」としています。高温が続けば冷房需要が積み上がり、太陽光出力が低下する夕方を中心に、広域予備率やスポット価格が再び悪化するリスクがあります。(data.jma.go.jp)
スポット価格は気温だけでなく、火力発電所の停止状況、太陽光・風力の発電予測、地域間連系線の空容量、売買入札曲線にも左右されます。ただ、23日の買い入札増加、東京エリアの50円台、広域機関の供給力対策を合わせると、足元の高値は需給逼迫を反映したものとみられます。今後も広域予備率8%未満の通知、追加供給力対策、夕方の30分コマの値動きを注視する必要があります。