Moment Energyは、2026年6月23日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーで、使用済みEVバッテリーを再利用する世界最大級のリパーパス(リユース)工場「Megafactory 1」の稼働を開始したと発表しました。
同工場は、新しい電池セルを製造するのではなく、役目を終えたEV用リチウムイオン電池を定置用蓄電システム(BESS)へ再利用する施設です。データセンター、病院、工場、マイクログリッドなどの重要インフラ向けに蓄電システムを供給し、2030年までに年間1GWhの生産能力を目指しています。100人以上の直接雇用と、ブリティッシュコロンビア州内で1,000人超の間接雇用創出も見込んでいます。 (Moment Energy)
EV電池を「第二の寿命」でエネルギー貯蔵へ
EV用バッテリーは車載用途では性能が低下しても、多くは定置用蓄電池として十分な容量を維持しています。Moment Energyは、こうした電池を回収・診断・再利用することで、コストを抑えた蓄電システムを構築し、急増する電力需要への対応を図ります。
同社は2026年5月に4,000万米ドルのシリーズB資金調達を完了し、累計調達額は1億米ドルを超えました。また、カナダ政府から4.9百万カナダドルの支援を受けており、EV電池リユース向けバッテリーマネジメントシステム(BMS)として初めて製品安全・機能安全の両認証を取得したとしています。 (Moment Energy)
北米の蓄電池サプライチェーン強化へ
EVの普及に伴い使用済み電池の発生量が増加する中、リユースはリサイクルに先立ち電池の価値を最大限活用する手法として注目されています。新規資源への依存を抑えながら蓄電設備を供給できることから、北米のエネルギー安全保障や循環型経済の構築にも寄与する取り組みとなりそうです。