一般財団法人日本気象協会は2025年4月14日、系統用蓄電池事業者向けの「蓄電池制御支援サービス」を開始しました。30分単位の電力需要予測と電力取引価格予測をオンラインで提供し、充放電計画や卸電力市場への入札計画の最適化を支援します。
78時間先の需要と14日先の価格を予測
サービスは、エリア別の短期電力需要予測、翌日受渡分を含む卸電力市場価格予測、中期の価格予測などを組み合わせます。公表例では、需要予測は1日2回更新で78時間先まで、翌日市場価格は1日4回更新、さらに翌日から14日先までの価格予測を1日1回提供します。再エネ併設型蓄電池には、個別設備ごとの太陽光発電出力予測も最大78時間先まで提供可能です。
アービトラージと市場入札を高度化
系統用蓄電池の収益は、安価な時間帯に充電し、高価な時間帯に放電するアービトラージに加え、需給調整市場などへの入札結果に左右されます。気温、日射、風況は需要と再エネ出力の双方を変動させるため、気象予測を市場価格予測へ反映することが運用精度を高める鍵となります。日本気象協会は、設備規模や実稼働データを分析し、専門コンサルタントが予測メニューの組み合わせと活用方法を提案します。
蓄電池の普及が進むほど、同じ価格シグナルに反応する設備が増え、従来の単純な価格差運用では収益を確保しにくくなる可能性があります。高頻度の予測更新と実績データによる補正は、入札の過不足やインバランスを抑えるうえで重要です。設備そのものに加え、予測・制御ソフトウエアが事業価値を左右する市場へ移行していることを示すサービスといえます。