環境省は、2026年7月10日、パシフィコ・エナジー富士三次合同会社が計画する「(仮称)三次市糸井太陽光発電事業」の環境影響評価準備書に対する環境大臣意見を経済産業大臣へ提出しました。事業計画を進めるに当たり、周辺住民への騒音対策や希少生物の保全、太陽光パネルのリサイクルを含む環境保全措置の徹底を求めています。
広島県三次市で最大90MWの大規模太陽光発電を計画
対象事業は、広島県三次市の約132.6haを対象区域として、最大出力約90,000kW(交流)、約135,000kW(直流)の太陽光発電所を建設する計画です。事業者はパシフィコ・エナジー富士三次合同会社で、環境影響評価法および電気事業法に基づく環境アセスメント手続きが進められています。
配慮書、方法書を経て、現在は準備書段階にあり、今後は環境大臣意見や広島県知事意見を踏まえた経済産業大臣勧告を受け、評価書作成へ進む予定です。
希少種保全やパネルリサイクルなど追加対応を要請
環境大臣意見では、建設工事による騒音が周辺の福祉施設や住宅へ及ぼす影響を低減するため、工事工程の調整や発生源対策を求めています。また、事業区域内で生息・繁殖が確認されている国内希少野生動植物種「アキサンショウウオ」の保全について、樹林伐採の回避を優先し、やむを得ず移殖する場合には事後調査と追加的な保全措置を実施するよう求めました。
さらに、大規模太陽光発電設備の導入に伴い、環境配慮設計がなされた太陽光パネルの採用や長寿命化、将来のリユース・リサイクルの推進、解体・撤去費用やリサイクル費用の計画的な確保も求めています。大規模太陽光発電事業において、建設段階だけでなく設備廃棄までを見据えた環境配慮が重視される事例となりそうです。
出典:環境省「(仮称)三次市糸井太陽光発電事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について」