株式会社パワーエックスは2025年4月1日、上組が兵庫県加西市で整備する「加西メガパワー蓄電所」向けに、同社製の系統用蓄電システム「Mega Power」20台を受注したと発表しました。定格出力は13MW、蓄電容量は54.84MWhで、2026年春の運転開始を予定しています。
国内製LFP蓄電池20台を導入
採用するMega Powerは20フィートコンテナ型で、リン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を採用します。1台当たりの定格容量は2,468kWhで、岡山県玉野市のパワーエックス工場で生産されます。蓄電所は関西エリアの電力系統へ接続し、需給状況に応じて充放電することで、再生可能エネルギーの出力変動を吸収し、電力系統の安定化に寄与します。
上組の系統用蓄電池事業を拡大
上組にとって本案件は初の特別高圧系統用蓄電所で、物流事業で培った用地・設備管理の知見を電力インフラ分野へ広げる取り組みです。両社の協業は今回が2件目で、東京都江東区の高圧蓄電所でもパワーエックス製システムの採用が決まっています。設備を国内で調達できる点は、保守部品の供給や長期運用体制を構築するうえでも重要です。
系統用蓄電池は、卸電力市場の価格差を活用した充放電に加え、需給調整市場や容量市場など複数市場から収益を得られる可能性があります。一方、実際の採算性は市場価格、劣化管理、接続条件、運用最適化に左右されます。54.84MWhという規模の案件が稼働することで、国産大型蓄電システムの性能と事業性を検証する代表例となりそうです。