【原子力発電】原子力規制委員会、浜岡原発3・4号機の適合性審査を停止 基準地震動策定の不正行為を審議

【原子力発電】原子力規制委員会、浜岡原発3・4号機の適合性審査を停止 基準地震動策定の不正行為を審議

原子力規制委員会は2026年1月7日、第50回原子力規制委員会で、中部電力浜岡原子力発電所3号機・4号機の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に関する不正行為を審議しました。安全性評価の基礎となる地震動データの信頼性が損なわれたことを重く見て、同発電所の審査を継続できる状況ではないとの認識を示し、審査を停止した上で、それまでに提出された評価内容の取り扱いを改めて検討する方針です。

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基準地震動の審査データに不適切な取り扱い

基準地震動は、原子力発電所で想定する最大規模の地震の揺れを示し、原子炉建屋や安全上重要な設備の耐震設計を評価する土台となるものです。浜岡原発3・4号機では、中部電力が新規制基準への適合性確認を申請し、原子力規制委員会による審査が続けられていました。

今回の委員会資料では、基準地震動策定に用いるデータの選定や評価過程について、不正行為があったと整理されました。審査資料の前提となるデータに信頼性上の問題が生じたことで、これまでの議論をそのまま積み上げることは困難になりました。委員からは、安全に直接関係する情報であり、審査の根幹を揺るがす重大な問題だとの指摘が相次ぎました。

審査の停止と過去の評価内容を再検討

原子力規制委員会は、中部電力による事実関係の調査と原因究明、再発防止策の提示が必要だとしました。その結果が明らかになるまで、浜岡原発3・4号機の適合性審査は実質的に進められません。今後は中部電力から提出される報告を確認するとともに、規制当局として必要な検査や行政上の対応を検討することになります。

また、問題の影響範囲によっては、これまでに審査した基準地震動関連の説明や解析結果を白紙に戻し、データの作成過程から再確認する可能性があります。審査再開の条件や時期は、この段階では示されていません。単なる資料訂正にとどまらず、組織的な品質管理や審査資料の検証体制が適切に機能していたかも重要な確認事項になります。

浜岡原発の再稼働工程への影響

浜岡原発は静岡県御前崎市にあり、3号機と4号機について新規制基準適合性審査が行われてきました。再稼働には、原子炉設置変更許可をはじめ、設計・工事計画や保安規定など一連の規制手続きを終える必要があります。今回の審査停止により、再稼働に向けた工程は見通しにくい状況となりました。

原子力発電所の安全審査では、事業者が提出する解析データの正確性と追跡可能性が規制判断の前提です。今回の事案は、個別の計算結果だけでなく、事業者が審査資料を作成・検証するガバナンスそのものが問われる案件です。原子力規制委員会は、公開の委員会や会見、今後の報告徴収などを通じて対応を進める見通しです。

出典:原子力規制委員会「第50回原子力規制委員会 令和8年1月7日」

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