中国電力は2026年1月8日、島根原子力発電所2号機の第18回定期事業者検査を2月9日から開始すると発表しました。原子炉を停止して燃料や主要設備を点検するとともに、特定重大事故等対処施設に関する工事や複数の設備更新を実施します。検査終了後は2026年8月に発電を再開し、総合負荷性能検査を経て9月に営業運転へ復帰する工程を計画しています。
再稼働後初となる本格的な定期検査
島根原発2号機は島根県松江市に立地する電気出力82万kWの沸騰水型原子炉です。2012年1月に運転を停止した後、新規制基準への適合性審査や安全対策工事を進め、2024年12月に発電を再開しました。2025年1月には総合負荷性能検査を終えて営業運転へ復帰しており、今回が再稼働後初めての定期事業者検査となります。
定期事業者検査では、原子炉、タービン、発電機、安全系設備などについて、法令や保安規定に基づく点検と検査を実施します。中国電力が公表した工程では、2月9日に原子炉を停止し、設備の分解点検や燃料取替えなどを順次進めます。長期停止後の再稼働から約1年を経た設備の状態を確認し、次の運転サイクルに向けた健全性を確保する重要な機会になります。
燃料取替えと安全対策設備の工事を実施
今回の検査では、原子炉内の燃料を取り出して点検し、一部を新しい燃料に交換します。あわせて、タービン電気油圧式制御装置、給水流量制御装置、原子炉隔離時冷却系制御装置、電気ペネトレーションのモジュールなど、運転制御や安全確保に関係する設備の取替工事を計画しています。
さらに、航空機衝突やテロなどの重大な外部事象を想定して原子炉の冷却や放射性物質の放出抑制を行う特定重大事故等対処施設の設置工事も進めます。通常の定期点検と設備更新に加え、新規制基準に基づく安全対策を並行して実施するため、検査期間は約7カ月に及ぶ計画です。
中国電力は、定期事業者検査の進捗状況を自社サイトで定期的に公表します。各作業の進行に応じて、燃料取出し・装荷、主要設備の点検、原子炉起動、発電機並列といった工程が更新されます。
8月に発電再開、9月に営業運転復帰へ
公表工程では、主要な点検と工事を終えた後、2026年8月6日に発電を再開する予定です。その後、原子炉出力を段階的に上昇させながら設備の状態を確認し、定格出力での運転試験を実施します。最終段階では、原子炉とタービン・発電機を含む発電所全体が所定の性能を満たしているかを確認する総合負荷性能検査を行い、9月4日に検査を終了して営業運転を再開する計画です。
島根2号機は中国地方の電力供給を担う大型電源です。一方、定期検査中は発電を停止するため、中国電力は他の発電設備や電力調達を組み合わせて供給力を確保する必要があります。検査工程や再開時期は作業状況によって変更される可能性があり、今後の進捗公表が注目されます。