デジタルグリッド株式会社は2025年10月20日、同社が取り扱う再生可能エネルギー由来の発電所容量が300MWに達したと発表しました。取扱量は2年間で10倍超に拡大しており、FIP制度下で発電事業者と需要家を結ぶ民間の再エネ取引基盤が急速に広がっています。
GPAとRE Bridgeが取扱量拡大をけん引
成長の中心となったのは、FIP制度を活用するバーチャルPPA型サービス「Green Purchase Agreement(GPA)」と、発電事業者・需要家をつなぐマッチングプラットフォーム「RE Bridge」です。GPAは再エネ由来の環境価値を需要家へ長期供給する仕組みで、精算方法を工夫し、需要家が負担する環境価値価格の変動を抑える設計としています。
RE Bridgeは、FITに依存せず売電先を確保したい発電事業者と、追加性のある再エネを長期・安定的に調達したい需要家を仲介します。デジタルグリッドが需給管理も担うことで、発電側にとってはFIP移行後の市場価格変動やインバランス対応の実務負担を軽減し、需要家側には発電所を特定した調達機会を提供します。
FIP時代の民間取引インフラへ
300MWという規模は、単一の発電所開発ではなく、複数の発電事業者と需要家を束ねるプラットフォーム型事業の拡大を示します。FITからFIPへの移行が進むなか、発電事業者には市場取引、予測、需給管理、環境価値販売を組み合わせた運用が必要です。需要家にも、価格安定性と追加性、調達電源のトレーサビリティを同時に確保する設計が求められます。
同社は今後、業務提携や提携先の開拓を進め、脱炭素目標の早期達成と2050年カーボンニュートラルに貢献する方針です。取扱容量の増加に加え、契約期間、電源構成、時間帯別の需給一致度など、調達品質をどこまで高度化できるかが次の焦点になります。