東京ガス株式会社の100%子会社プロミネットパワー株式会社と四国電力株式会社は2025年7月1日、茨城県古河市の太陽光発電事業へ共同出資し、東京ガス向けの売電を開始したと発表しました。対象は合同会社シャイニーサンが保有する「上片田発電所」で、設備容量は34MW(DC)、27MW(AC)。既設のFIT発電所をFIP制度へ移行し、発電した電力と環境価値の全量を東京ガスが長期にわたり調達します。
既設FITをFIPへ移行し、電力と環境価値を一体調達
上片田発電所は2024年12月に運転を開始しており、今回のPPA開始に合わせて市場連動型のFIP制度へ移行しました。プロミネットパワーと四国電力が発電事業会社へ共同出資し、アール・エス・アセットマネジメントが事業組成、四国電力が長期運営の支援を担います。東京ガスは発電電力に加えて非化石価値も全量取得し、再エネに特化した小売電気プランなどへ活用する方針です。
大規模既設電源のFIP転換モデルに注目
FIT電源のFIP移行は、固定価格での売電から市場価格を意識した運用へ切り替える一方、長期PPAにより発電事業の収益安定性を補う手法です。小売電気事業者にとっては、大規模な既設電源から電力と環境価値を同時に確保でき、非化石電源比率の向上にもつながります。東京ガスは国内最大規模の顧客基盤を生かして需要側へ供給し、四国電力は発電設備の運用経験を提供します。既設の太陽光資産を新たな再エネ調達契約へ組み替える本件は、FIT後を見据えた発電所取引とコーポレート調達のモデルケースとなります。