【解説】洋上風力第1ラウンド3海域の再公募、事業完遂性を重視する制度設計が焦点

秋田県と千葉県沖の洋上風力第1ラウンド3海域で選定事業者が撤退したことを受け、経済産業省と国土交通省は再公募を見据えた制度設計を検討しています。焦点は、発電価格の低さだけでなく、資材価格、為替、金利、施工能力を織り込んだ「事業を完遂できる計画」をどう評価するかです。

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価格競争から事業完遂性を重視する評価へ

第1ラウンドは、秋田県能代市・三種町・男鹿市沖、秋田県由利本荘市沖、千葉県銚子市沖が対象でした。公募後に世界的なインフレ、円安、金利上昇、風車・船舶・海底ケーブルなどの供給制約が進み、当初の条件では採算確保が難しくなりました。

国の合同会議は、再公募に向けて想定供給価格幅、事業実現性の配点、収支計画の精査、工程変更への柔軟性などを論点にしています。単に安い価格を示した計画を選ぶだけでは、落札後の事業中断を防げないためです。一方、価格評価を弱めすぎれば、需要家負担や国民負担を抑える競争性が低下するため、両者の均衡が必要です。

再公募では海域別条件と撤退時ルールも焦点

再公募では、既に実施された海域調査、港湾利用、系統接続、地域協議の成果をどこまで承継できるかが工期と費用を左右します。過去の選定事業者が蓄積した調査結果の扱い、新たな参加者の公平性、地域関係者との信頼関係を制度上どう整理するかも重要です。

また、落札制限、保証金、選定後に撤退した場合の扱い、コスト変動への対応をあらかじめ明確にする必要があります。再公募の成否は3海域だけでなく、今後の洋上風力投資に対する予見可能性にも影響します。国には、事業完遂性を高めつつ、公正な競争と負担抑制を両立するルール設計が求められます。

公式情報:経済産業省・国土交通省「洋上風力促進合同会議 第42回」経済産業省・国土交通省「一般海域における占用公募制度の運用指針」

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